2020年(令和2年) 1月30日(木)付紙面より
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国土交通省と県が、酒田港国際ターミナルがある酒田市の高砂埠頭(ふとう)で整備を進めてきた岸壁延伸とコンテナヤード拡張の工事が完了し29日、供用が始まった。大型コンテナ船の2隻同時受け入れ、コンテナ蔵置能力の拡充による安定な物流の実現で、各産業への波及効果、企業の新規立地などが期待される。
酒田港のコンテナ取扱量は花王酒田工場の紙おむつ輸出を中心に急増し、2014―17年は4年連続で過去最高を更新。このため国交省が県と連携し、海運物流拠点としての機能強化を目的に16年度に両工事がスタート。コンテナ船接岸部分は国が整備し、これまで280メートルだった岸壁を430メートルに150メートル延伸。荷さばきや野積み場所となる岸壁背後地のコンテナヤード拡張は県が担当。拡張部の広さは1・1ヘクタール。1000TEU(20フィートコンテナ換算)級のコンテナ船が2隻同時に着岸し、貨物の荷さばきができるようになる。事業費は国、県合わ約45億円。積み降ろしに使う大型コンテナクレーンも備え、迅速な輸送や受け入れができるようトラックゲートを新設した。
29日午前、拡張部供用式が現地で行われ、約50人が出席。国交省港湾局の高田昌行局長が「酒田港が環日本海の経済交流を支える物流拠点として活性化するよう共に尽力する」、吉村美栄子知事が「酒田港のにぎわいが本県のにぎわいにつながる」とあいさつ。加藤鮎子衆院議員、丸山至市長らが祝辞を述べた。この後、関係者がテープカットし、供用を祝った。
2020年(令和2年) 1月30日(木)付紙面より
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鶴岡市立加茂水族館(奥泉和也館長)に併設する魚匠ダイニング沖海月で2月9日(日)、「ふぐの日」にちなみ庄内浜で捕れたフグを味わうイベントが開かれる。
庄内浜のフグのおいしさに触れ、フグになじみを持ってもらおうと昨年に引き続き開催。前回は若い人を中心に子ども連れやカップルなど県内外から多くの来場者を集め、200皿近くのフグ刺しを提供した。
「年齢問わずさまざまな人に海を見ながらフグを味わってもらい、あらためて『魚っておいしい』と実感してもらえれば」と話す須田剛史料理長がオープンキッチンでフグ職人の包丁の技を披露し、説明を行いながらフグ刺し1皿を500円のサービス価格で提供する。
淡白でくせのないフグは、ほかの料理と合わせて食べるのもおすすめ。同ダイニングの通常メニューのラーメンやうどんセット、定食などと組み合わせて楽しむことも。ほかにも1杯200円のフグ汁は土日祝日の限定で提供している。
サービス時間は午前11時から午後3時まで、200食を予定している。
2020年(令和2年) 1月30日(木)付紙面より
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県立鶴岡中央高校(遠田達浩校長、生徒735人)で29日、総合学科社会福祉系列3年生と聴覚障害者が手話を通して交流した。生徒たちは趣味や生活の話題から聴覚障害者の悩みなども話し合い、共生社会の理解を深めた。
同系列のコミュニケーションの授業で点字や手話を学ぶ3年生を対象に2016年度から始まり、毎年実施している手話交流会。同系列2年生を対象に2月13日にも実施予定。
この日は県聴覚障害者協会庄内支部の5人と市設置の手話通訳者・小林美和子さんが同校を訪問。生徒15人が参加した。
生徒たちは自己紹介から始まり、将来の夢や好きな食べ物などを話題に、分からない表現を確認しながらキャッチボールに専念。「んん?アーモンド?」「分かったアボカド!」。その場の和やかな雰囲気も手伝って打ち解けていた。
「マスクを着けていて言っていることが読み取れなかったことがある」「地元だと劇を字幕付きで鑑賞できる会場がない」などと、聴覚障害者の体験を交えた悩みも教えてもらった。
将来は看護師になりたいという伊藤響也さん(18)は「ホワイトボードのおかげも大きかったけど、伝えよう受け取ろうの気持ちが大事。ちゃんと使えるようになりたい」と話していた。