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2020年(令和2年) 8月14日(金)付紙面より

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足湯に続く第2弾は ワイン染めシルク商品開発

 JA庄内たがわ(太田政士代表理事組合長)は、先月の大雨で被害を受けた月山ワインの一部を活用し、「ワイン染めシルク」の商品開発を開始した。これまでハンカチやスカーフ、マスクなどが試作されており、12日に太田組合長が県庁を訪問して吉村美栄子知事に取り組みの進(しん)捗(ちょく)状況などを報告した。

 先月28日の記録的な大雨により、同JAの月山ワイン山ぶどう研究所(鶴岡市越中山)のワイン貯蔵庫が浸水し、1万562本が浸水被害を受けた。今月3日に被害状況を視察した吉村知事の助言もあり、同JAは鶴岡市と対応を相談した結果、約8000本を廃棄することとしたが残り2000本は月山ワインの知名度向上などを図って有効活用する「月山ワイン復興プロジェクト」を立ち上げた。

 同プロジェクト第1弾は同市湯温海の足湯カフェ「チットモッシェ」で足湯に活用。第2弾として「ワイン染めシルク」の商品開発に取り掛かった。ワイン染めシルクは同市の鶴岡シルク(同市大宝寺)の協力で開発。日本遺産に登録されている「サムライゆかりのシルク」(侍シルク)にちなみ、シルクをワインで染め、ハンカチやスカーフ、時節にあったマスクなどを試作した。

 この日、太田組合長と皆川治鶴岡市長が県庁を訪問し、吉村知事に試作品を披露。ワイン染めのマスクをその場で着けた吉村知事は「この秋に合いそうな色」と笑顔を見せた。また、月山ワインのボトルに巻かれたスカーフやハンカチを手にして「とても良い色合い。女性が喜びそう」と述べた。

 今後、同JAは商品の色留めなど品質検査を経て、9月中の販売を目指す。販売方法としては頒布会の開催や、県のふるさと納税返礼品としての活用などを検討しているほか、鶴岡市内のホテルなどでワイン風呂と月山ワインをコラボした宿泊プランの開発も進めるという。太田組合長は「被害を受けた後、先が見えない状況だったが、商品化にこぎつけることができた。月山ワインの認知度向上や販売促進につながれば」と期待を寄せた。

ワイン染めのマスクを着け、吉村知事(左)に商品のお披露目をする太田組合長(中央)と皆川市長
ワイン染めのマスクを着け、吉村知事(左)に商品のお披露目をする太田組合長(中央)と皆川市長


2020年(令和2年) 8月14日(金)付紙面より

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ご近所金浄寺で集大成の日本画展 画業50年 天花食堂の星川さん

 鶴岡市昭和町の金浄寺(齋藤晃伸住職)で「画家・星川富吉 画業50年の集大成」の展示が行われている。昼は食堂、夜は画業にいそしんできた、天花食堂(同市本町一丁目)を切り盛りする星川富吉さん(91)による、粒子状の顔料・岩絵の具で描かれた日本画作品を展示。会期は23日(日)まで。

 美術展で星川さんの絵画を見た齋藤住職が、より多くの人に作品を見てもらおうと、近所同士でもある星川さんに声を掛けたことで展示が始まった。岩絵の具は光沢感が無く、陶器のようなマットな質感が最大の特徴で、当時スプーン1杯の分量で3000円したという高価なものだった。粒子状で粘着力がないため固着剤としてニカワを併用し、練り混ぜて使用する。乾燥までに時間がかかるため、大きいサイズの作品を完成させるまで3カ月を要したこともあったという。

 展示では菖蒲やひまわり、椿などの花を中心に、ほかの絵の具では表現できない独特の重厚感で描かれた13点が並ぶ。現在は創作活動を行っていないが、星川さんは「岩絵の具は面倒なもの。だからこそ愛着が生まれ、描き続けることができた。油絵にはない魅力がある」と話す。

 小さい頃から絵が好きだった星川さんは同市出身の日本画家であった伊藤喜久井さんに師事し、岩絵の具の魅力に引き付けられる。これまで白甕社美術展や新興美術院日本画新興展などの展覧会に出品し、数々の賞を受賞している。

 観覧は無料で、時間は午前10時から午後4時までとなっており、会期中無休。電話での予約制となっており、問い合わせは浄土宗金浄寺=電0235(22)8203=へ。

独特な質感を持つ岩絵の具で描かれた植物を中心とする作品が並ぶ
独特な質感を持つ岩絵の具で描かれた植物を中心とする作品が並ぶ



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