2021年(令和3年) 1月15日(金)付紙面より
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鶴岡市内の高校2年生を対象にした就職ガイダンスが14日まで、市勤労者会館などで開かれ、卒業後の生活や仕事について理解を深めた。
鶴岡地区雇用対策協議会(上野雅史会長)と鶴岡商工会議所(加藤捷男会頭)が毎年この時期、三者面談など本格的な就職活動を控えた高校2年生を対象に、職業観の醸成などを狙いに実施。本年度は市内7高校の就職希望者350人を対象に、昨年12月17、18日、今月13、14日の計4回にわたり実施した。
最終日のこの日は鶴岡工業高が対象。市勤労者会館で、午前に機械、環境化学の2科67人、午後に電気電子、情報通信、建築の3科89人がそれぞれ、ウェブ会議システムZoomを介したリモートで、キャリア教育などを手掛ける「HRP」(東京都)のキャリアカウンセラー・新井宏志さんの指導を受けた。
午前の部で生徒たちは「一人暮らしをするとどのぐらいお金がかかる?」について、家賃や食費、光熱費などを予想。「平均約18万円」という話に、「おー」などの声が漏れた。また、さまざまなチェック項目に答え、自分が向いている仕事を探す作業などに取り組んだ。
環境化学科の難波尚叶さん(17)は「県外の製造業を目指している。一人暮らしをすると意外にお金がかかることや、自分が考えていなかった適性もあると知れた。今後の参考にしたい」と話した。
雇用対策協議会事務局(鶴岡商工会議所)の担当者は「新型コロナウイルスの影響で、就職希望を県外から県内に変える動きが活発化している。県内では依然として人手不足の企業が多く、優秀な人材を確保できる好機と捉え、地元就職への関心を高めるように努めている」と話した。