2021年(令和3年) 4月17日(土)付紙面より
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鶴岡市の65歳以上の高齢者を対象にした新型コロナウイルスのワクチン接種が15日、庄内地域の皮切りで同市立荘内病院で始まった。8日に同市に配分されたワクチン1箱(975回接種分)を使用する接種として、個別での接種が望ましいと判断した通院・人工透析患者を先行させ、初日は20人が受けた。ワクチン配分の数量と時期に限りがあり、庄内5市町では今月から来月中旬にかけ、高齢者施設などの入所者への接種から優先的にスタートさせる方針だ。
荘内病院では、優先接種が望ましいと医師が判断した患者120人を対象に、週2日のペースで接種を行い、必要な2回の接種を5月中旬までに終える予定。
接種用の部屋を外来患者と透析患者ごとに設置。1人ずつ入室し、予診票を提出して医師の問診の後、看護師から接種を受けた。接種後に取材に応じた市内の阿部弘さん(74)は「まったく痛くなかった。持病があり、県内でも感染が拡大してきているので不安があった。最初に接種してもらって安心している」と話した。5月6日に2回目の接種を受ける予定という。
同病院によると、接種に要した時間は外来で1人当たり5分ほど。その後、副反応に備えて30分ほど待機してもらった。いまのところ体調不良を訴える人はいないという。担当する吉田宏副院長は「医師と複数の看護師を配置し、順調に接種できた。これから長丁場になるが、安全に進めていく」と語った。鶴岡市内では高齢者施設でも今月から先行接種が始まる。