2021年(令和3年) 9月22日(水)付紙面より
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次期衆院選の山形3区に、県議の阿部ひとみ氏(60)=酒田市=が無所属で立候補する意思を固めたことが21日、分かった。22日にも県議会に県議の辞職願を提出し、近く記者会見を開いて正式に表明する。
阿部氏は酒田市新堀生まれ。運送会社社員を経て、元市議の父親の地盤を引き継いで2009年の酒田市議選で初当選。市議3期目途中の19年4月の県議選酒田市・飽海郡区に無所属で立候補し、初当選した。現在1期目で、県議会では会派には所属していない。
阿部氏は荘内日報の取材に対し、「県議になって、県政と国政をつなぐ役割の重要性を感じていた。地元の実情をよく知る者でなければ、その役割は果たせない。地域のためにもパイプ役にならねばと決意した」と語った。17年10月の衆院選山形3区では、元職で希望の党(当時)から立候補し落選した元酒田市長の阿部寿一氏を支援した。
次期衆院選の山形3区をめぐっては、庄内地域の経済人らが昨秋以降、自民党以外の候補者擁立を模索。そうした動きの中で、県議の阿部氏が浮上していた。
一方で、共産党を除く非自民系の参院議員や政党代表で構成する「5者会議」も3区への野党共闘による候補者擁立を目指している。同会議メンバーの立憲民主党県連代表の石黒覚県議(酒田市・飽海郡区)は、阿部氏の出馬について「正式な表明後に5者会議側へ何らかの働き掛けがあるのではないか。その段階で5者会議として協議することになるだろう」と話し、今後5者会議の対応が注目される。
衆院選山形3区には、自民党現職の加藤鮎子氏(42)=鶴岡市=と、共産党新人の梅木威氏(62)=同=が立候補を表明している。