2021年(令和3年) 10月17日(日)付紙面より
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庄内開発協議会最高顧問で東北公益文科大学理事長の新田嘉一平田牧場グループ会長(88)が15日、都内の首相官邸で岸田文雄首相と面談し、庄内地域の重要課題である日本海沿岸東北自動車道(日沿道)県境区間と、新庄酒田道路の整備推進、脱炭素社会実現に向けた酒田港の機能強化の3項目についての要望書を手渡した。
新田会長は午後零時半すぎから約7分間にわたり、遠藤利明自民党選対委員長とともに岸田首相と面会した。新田会長によると、岸田首相は手渡した要望書の3項目にじっくりと目を通した。このうち日沿道県境区間の整備推進について新田会長が「人生の大半をかけて取り組んできた。一日も早い全線開通を切に望みます」とすると、岸田首相は「全線開通に向け精いっぱい頑張ります」と応えたという。
外務大臣時代の岸田首相とも会っており、終始和やかな懇談だったという新田会長は「歴代首相と面会し要望してきたが、これほど力強く受け止めてくれた首相は初めて。普通は『精いっぱい頑張る』と言わない」と受け止めた。また、酒田市美術館などに収蔵されている「新田嘉一コレクション」のうち2007年から1年余、首相官邸に飾られた森田茂画伯(文化勲章受章者)の油彩「赤富士」の話でも盛り上がったという。
新田会長は岸田首相との面会を前に自民党本部で甘利明幹事長と懇談。同日夕、空路帰郷した庄内空港では、加藤鮎子国土交通政務官と日沿道や酒田港の要望活動について情報交換した。