2021年(令和3年) 12月8日(水)付紙面より
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鶴岡市大泉地区の避難所に指定されている大泉小学校(奥田満哉校長、児童137人)で4日、全校児童と親を対象にした防災体験教室が開かれ、専門家による講話やワークショップ、避難所開設体験が行われた。
同校で毎年行われている親子参観の一環。今回は、近年頻発化している災害への「防災」をテーマに開催した。
1―4年生の親子約190人は体育館で、避難所での生活について学習。市の市民部防災安全課の職員4人が、同校の体育館に備蓄してある▽可搬式発電機1台▽投光機1台▽マンホールトイレ3台▽毛布200枚▽アルミ保温マット180枚―などの防災用品や、その使い方を説明した。その後、災害時に市から支給される段ボールベッド(長さ約2メートル、幅1メートル、高さ40センチ)の組み立て体験へ。親子で協力し、10分もかからず組み立てた。実際に寝てみると「意外と頑丈」「寝心地も悪くない」などと驚いていた。
5―6年生の親子約50人は、山形大大学院の村山良之教授と共にワークショップを行い、雨の降り方や時間帯に合わせた避難行動について意見を交わした。村山教授は「大雨や地震のときは、安全なうちに早めに避難することが大切。皆さんが率先して避難し、周囲の人の命も救ってください」と伝えた。
段ボールベッドを組み立てた2年生の高橋橙凛(とうり)君(8)は「思ってたより頑丈だったし、簡単に作れてすごい仕組みだと思った」、母の直子さんは「仕切りでプライバシーも保護されているが、不安も少しある。災害が起きる前に子どもと一緒に体験できて良かった」と話した。