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2021年(令和3年) 5月26日(水)付紙面より

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病魔退散願い込め天狗と獅子舞う 鶴岡「天神祭」規模縮小し神事中心に

 コロナ禍の中、鶴岡市の天神祭が25日、同市神明町の鶴岡天満宮での神事を中心に規模を縮小して行われ、病魔退散の願いを込め天狗舞と獅子舞が厳かに舞われた。

 学問の神様・菅原道真公を祭る祭礼。道真公が太宰府に流される際、人々が時の権力をはばかり、顔を隠して酒を酌み交わしたという故事に基づき、鶴岡では例年、長じゅばんや編み笠などを身に着けた「化けもの」が道行く人に無言で酒を振る舞う。しかし、コロナ禍のため昨年に引き続き、大勢の化けものが繰り出す呼び物のパレードは中止。神事やアート展(荘銀タクト鶴岡)、テークアウト料理を提供する「化け弁」などに限定し、規模を縮小して行われた。

 このうち午前10時から鶴岡天満宮で行われた神事には神職と氏子代表、合わせて10人ほどが参列。祭礼の終了後は拝殿前で、ともに約300年前から伝わるという天狗舞と獅子舞が奉納された。近隣住民ら参拝者が見守る中、笛や太鼓に合わせ、厳かに舞われた。

 齋藤元宮司(63)は「例年に比べ人出は少なく、やはり自粛していると感じる。天狗舞はその場を清め、獅子舞は大地を踏んで清め無病息災を願うもの。病魔退散につながれば」と話した。

獅子頭がパコパコと歯を鳴らし、邪気を払った
獅子頭がパコパコと歯を鳴らし、邪気を払った

道中の安全を願うという天狗舞
道中の安全を願うという天狗舞


2021年(令和3年) 5月26日(水)付紙面より

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岸さんの歌と人生にスポット ファン持ち寄ったレコード フライヤーやポスター

 「夜明けのうた」などのヒット曲で知られる酒田市出身のシャンソン歌手、岸洋子さん(本名・小山洋子、1934―92年)の生誕88年、そして30回忌を迎えたことを受けた企画展「岸洋子回顧展」が、市美術館市民ギャラリーで開かれ、デビュー直後の写真、リサイタルのフライヤー、レコードなどの資料を通じ、いまだ全国に根強いファンを持つその歌と人生に光を当てている。

 岸さんは浜田小時代から声楽家・加藤千恵氏に師事し、酒田東高、東京藝大声楽専攻科卒。オペラ歌手を志したが、病気のため、予定していたドイツ留学も断念して治療に専念。その間、友人にもらったエディット・ピアフのレコードを聞いたことをきっかけに1959年、シャンソン歌手としてデビュー。64年に「夜明けのうた」、70年に「希望」で2度の日本レコード大賞歌唱賞を受賞。64―71年にはNHK紅白歌合戦に7回出場。「希望」は71年、選抜高校野球大会の入場行進曲にも選ばれた。

 70年9月、酒田での公演直後に倒れて入院。膠原(こうげん)病と診断され、闘病しながら演奏活動を継続、76年10月の酒田大火直後は全国でチャリティーコンサートを開き、収益金を復興のため同市に寄贈。その功績で79年には紺綬褒章、88年には酒田市特別功労表彰を受賞した。

 今回の回顧展は、岸さんの誕生日(5月23日)に合わせ、岸さんの楽曲を歌い継いでいくことを目的に諸活動を展開している同市の「岸洋子を歌いつぐ会」(櫻田常夫会長、11人)が初めて企画した。

 会員と共に、群馬、新潟、大分の各県在住のファンが持ち寄ったLP・EPレコード約60枚、リサイタルを告知するフライヤー、レコード発売時のポスター、サインなど計約150点の資料を展示。酒田二中創立20周年記念音楽会(1967年9月)で歌声を披露した際の集合写真、市特別功労表彰受賞、デビュー30周年を記念し89年7月、旧酒田市民会館で開催したリサイタル(市、荘内日報社など後援)のフライヤーなどが来館者の目を楽しませている。会場では岸さんの映像も流している。

 櫻田会長は「岸さんの思い、人間性を若い人たちに語り継いでいきたい。世界に名だたるシャンソン歌手がここ酒田から輩出されたということを多くの人から知ってもらえたら」と話した。入場無料。展示は30日(日)まで。

岸さんの生誕88年、30回忌を受け開催した回顧展
岸さんの生誕88年、30回忌を受け開催した回顧展



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