2021年(令和3年) 5月28日(金)付紙面より
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皆既月食が26日夜、北日本を中心に全国で観測された。月が地球に接近して大きく見える「スーパームーン」と重なったこともあり、庄内各地でも家族連れなどが望遠鏡で天体ショーを楽しむ光景が見られた。
月食は太陽と地球、月が一直線に並び、地球の影に月が入るもの。国立天文台によると、今回は26日午後6時44分から部分食が始まり、同8時9分から8時18分まで皆既食となった。この日の月は、年内で最も地球に接近し、明るく、大きく見える「スーパームーン」だった。
鶴岡市の市街地からは月の出の午後6時50分ごろ、東方の山上に雲がかかって月は見えず、雲間から現れた時、満月のはずの月は既に三日月のように欠けていた。皆既食になると月全体が赤黒い「赤銅色」に。道端の家族連れなどが望遠鏡をのぞき、「すごーい」と歓声を上げていた。
国内で観測できる皆既月食は2018年7月以来、約3年ぶり。次に国内で観測できるのは、来年11月8日。
《公益大で公開講座》
酒田市の東北公益文科大学では、皆既月食を観測する公開講座が行われ、山本裕樹公益大准教授(物理学)の解説で、参加者が夜空に浮かぶ赤い月の天体ショーを楽しんだ。
公益大地域共創センター(吉村昇センター長)が企画。約50人が参加した他、約20人がオンラインで観賞。天体望遠鏡をパソコンに接続しプロジェクターに投影された大きな画面でも赤銅色の食を観察した。三川町から家族で訪れた東郷小6年の芳賀寿真君(11)は「月が欠けていくのがはっきり見えた。目で見てもとても赤くて驚いた」と話した。
2021年(令和3年) 5月28日(金)付紙面より
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サックスの即興演奏に合わせてピアノに色を付けて装飾を施す「ロビーコンサート&ライブペインティング」が25日夜、鶴岡市の荘銀タクト鶴岡(市文化会館)で初めて開かれた。
同館と市教育委員会が、広いスペースのエントランスの活用策の一環で主催。同館の自主事業に協力してもらうため、昨秋に創設された市民サポーター・アーティスト部門に登録しているジャズサックス奏者の松本健一さん(56)とイラストレーターの小池雅人さん(38)が出演した。ペインティングに使用されたのは、廃校となった旧山戸小学校で使われていた黒いグランドピアノで、エントランスに設置してストリートピアノとして誰でも弾けるように開放しているもの。
松本さんが多彩な奏法で演奏を繰り広げ、響く音に応えるように小池さんがアクリル絵の具で黄や白、赤、青などの鮮やかな色で自在にペインティング。「表裏一体」など所々に文字も入れた。高校生ら市民が訪れ、音楽とアートの融合のライブに身を置き、「何か不思議な感覚」と話す人もいた。約2時間のコンサートは、同館の公式ユーチューブチャンネルでライブ配信された。コンサートでは、地元の「有地トリオ」によるジャズ演奏も披露された。