2022年(令和4年) 8月10日(水)付紙面より
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体の不自由な人と健常者が共に海を楽しむイベント「バリアフリービーチ」が5日、鶴岡市のマリンパークねずがせきで行われ、県内の家族連れが海水浴やカヤック体験を通じて海の魅力を体感した。
日本財団「海と日本プロジェクト」の一環で、市民団体「ドリームやまがた里山プロジェクト」(小谷卓代表理事)が企画。車椅子を利用する人も浜辺まで近づけるよう、同海水浴場にスロープを整備した2020年から毎年開催。
好天に恵まれたこの日は、視覚障害者の雇用支援を行っている山辺町のNPO法人「輝色(きいろ)」(多田裕也理事長)の従業員とその家族、庄内町の北月山アドベンチャーくらぶ(土門敦代表)の児童合わせて約30人が参加した。視覚障害のある人は、補助スタッフから「あと少しで海に入ります」「冷たいですよ」などと助言をもらい、潮風の香りを感じながら遊泳やカヤック、ビッグサップなどを楽しんだ。
徐々に視野が欠けていく先天性の病気を持つ森谷修さん(52)=山形市=は「子ども2人と妻と来た。海に入るのは20年ぶりで、子どもたちを連れてくるのは初めて。スタッフが見守ってくれる安心感があるので、こういうイベントはありがたい」、娘の結希さん(10)は「思ってたより海の水がしょっぱい。冷たくてすごく気持ちいい」と話した。