2022年(令和4年) 8月11日(木)付紙面より
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月遅れのお盆を前に鶴岡市大山の下池で10日朝、仏壇に供えるハスの刈り取りが行われた。
上池、下池のハスを管理している「浮草組合」(田中富雄会長、組合員32人)が、江戸時代後期から行っているとされる伝統作業。小舟に乗った組合員が水面のハスの葉をかき分けながら刈り取る風景は、同地区の夏の風物詩となっている。
上池では今年、猛暑の影響で農業用水を排出できず、高い水位によりハスの生育が進まなかったため、約30年ぶりに下池で行った。
この日午前5時ごろから、田中会長(72)=同市大山三丁目=と刈り取り歴20年の加藤一雄さん(70)=同=が作業。オールで小舟を操りながら鎌を使い、ハスの花と巻葉、地元で「タンポ」と呼ばれる花托(かたく)を計100本ほど刈り取った。
2人は11日にも作業を行う。刈り取ったハスの花と巻葉、花托はセットにし、庄内町や酒田市、地元の花店に150セットほど出荷する。