2022年(令和4年) 9月28日(水)付紙面より
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中学校運動部の休日活動の地域移行を見据えた県総合型地域スポーツクラブ協議会(今野芳代表)の第1回自主研修会が24日、鶴岡市朝暘武道館で開かれた。移行の受け皿として総合型地域スポーツクラブが期待される中、どのように関わっていくかをテーマに情報共有と意見交換を行った。参加者からは「前向きに捉えたいが、課題が多すぎる。何から手を付ければいいのか」と戸惑いの声も聞かれた。
教員の働き方改革や少子化を背景に、文部科学省が打ち出した休日部活動地域移行は2025年度末を目標に進められ、23―25年度は改革集中期間としている。
研修会には同協議会加盟クラブのうち鶴岡市や酒田市、遊佐町など11市町の関係者約20人が参加。県スポーツ協会の長岡均クラブアドバイザーが取り組み状況を報告し、「県内では段階的な地域移行に関する実践研究として現在、鶴岡のふじしまスポーツクラブなど5つの事例がある。市町村によっては検討組織を設置済みの自治体もあるが、構想を作成中など各地区の取り組みにはばらつきがある」と現状を説明した。
グループに分かれた情報交換も行われ、それぞれのグループからは「課題が先行している。行政と学校、地域で話し合い、役割を確認するなど認識を共有して足並みをそろえる必要がある」「周囲の理解が必要だ。指導者の報酬やクラブの財政面への支援が欠かせない」などの意見が出された。
今野代表は「課題は多いが、クラブ間の情報交換ができたことが第一。指導者確保への不安も強く、地域で指導者を育成する仕組みづくりも含め、今後も話し合っていきたい」と述べた。