2023年(令和5年) 3月14日(火)付紙面より
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未曾有の被害をもたらした東日本大震災の発生から12年を迎えた11日、酒田光陵高校ビジネス流通科2年生26人が企画した追悼イベント「キャンドルナイト」が酒田市のミライニ広場で行われ、手作りした約100個のキャンドルに火をともし、犠牲者の冥福を祈るとともに、被災地の復興を願った。
同科の生徒たちは月1回程度、「マラマルシェ」と銘打った実習イベントを同所で開催している。このつながりを生かし一昨年から、震災で得た教訓を次世代に引き継ごうと追悼イベントを企画している。
今年のテーマは「繋(つな)ごう未来へ―あの時の教訓を胸に」。キャンドルは、企画に賛同したレストラン「月のみち」から提供してもらった使用済み食用油と牛乳パックを用いて手作りした。
この日は、ミライニ広場ステージ前に「絆」をイメージした文様にキャンドルを配置し午後6時、一斉に点灯。レクイエムが流れる中、集まった人たちと共に静かに黙とうをささげた。生徒の一人、佐藤珀琉(はる)さん(17)は「発生当時は5歳。停電と寒さで不安な夜を過ごした記憶がある。大震災を経験した身として、風化させずに次の世代に伝えていかなければいけない」と話した。