2023年(令和5年) 3月17日(金)付紙面より
ツイート
酒井家庄内入部400年記念事業実行委員会(実行委員長・皆川治鶴岡市長)の会合が15日、鶴岡市のグランドエル・サンで開かれ、3カ年にわたる記念事業の最終年度となる2023年度の事業計画を決めた。これまで実施した記念事業を生かし、庄内地域を次の100年につなぐ「NEXT(ネクスト)100事業」と位置付け、小中高校での出前講座などを継続し、次世代への歴史と文化の継承に努める。大河ドラマ「どうする家康」と連携した誘客促進にも取り組む。
NEXT100事業は、キャッチフレーズ「400年から学ぶ庄内 みんなでつなごう将来」を継続。次代への歴史と文化継承で、人材育成を視野に入れた「高校生学芸員体験」と小中高校での出前講座を継続し、小冊子「庄内の歴史ハンドブック」を活用した小中学生の地域学習のプログラム化などを進める。
庄内地域のミュージアム連携の強化と域内周遊促進を図り、秋には「庄内地域ミュージアムスタンプラリー」を拡充して実施する。これまでの記念事業や講演録などをまとめたアーカイブサイトの構築、記念誌も発行する。
「徳川四天王」の酒井家初代・忠次(ただつぐ)公が徳川家臣団筆頭として主要人物に描かれている、NHK大河ドラマ「どうする家康」に関連した事業も計画。家康公と忠次公をテーマに、大河ドラマの時代考証を担当している専門家を招く歴史講座の開催、のぼり旗や酒井家ゆかりの地マップ作製、県外プロモーション活動による観光誘客に取り組む。
会合では、実行委とは別の団体などが計画している23年度の関連事業も報告された。鶴岡市の致道博物館が入部401年特別展「徳川家康と酒井忠次」を4月下旬から6月中旬まで開催するほか、NHK山形放送局が大河ドラマの資料展を6月に鶴岡アートフォーラムで開催。鶴岡市が同市の名所紹介を織り込んだ大河ドラマ連携リーフレット(A4判8ページ)を、4月下旬をめどに10万部発行する。
家康公のお膝元の岡崎信用金庫(愛知県)が事務局となって毎年開催されている「家康公検定」を、鶴岡信用金庫が窓口となって今年秋ごろに鶴岡市内で同時開催する計画もある。昨年は岡崎市のほか、家康公ゆかりの名古屋、静岡、浜松(静岡県)の各市で開催され計約1200人が検定に挑んだ。