2024年(令和6年) 3月23日(土)付紙面より
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きらやか産業振興基金(理事長・川越浩司きらやか銀行頭取)の本年度の「きらやか産業賞」と「ベンチャービジネス奨励賞」の贈呈式が18日、山形市内で行われた。庄内関係は、きらやか産業賞に鶴岡市に工場を置く丸善食品工業(東京、竹本博則社長)が、ベンチャービジネス奨励賞に湯野浜100年(五十嵐浩社長)がそれぞれ選ばれた。
きらやか産業賞は、技術・経営革新や教育訓練、国際化の面で優れた実績を上げている県内の中小企業や個人を表彰する。今回で35回目。ベンチャービジネス奨励賞は新技術や新製品の研究開発などを行う将来性のある中小企業や個人を表彰する。今回で28回目。本年度は各賞2団体が受賞した。
丸善食品工業は、1962年創業。ガラスープやシーズニングオイル、調味エキスなど業務用調味料を中心に扱う。82年に養豚業が盛んな庄内地方に着目し、鶴岡に工場を移転。地元で廃棄される豚骨を受け入れ調味料の原料として再利用するなど地域経済の振興や発展にも貢献している。
湯野浜100年は、湯野浜温泉の活性化などを目的に2018年に設立。地元の食材を使用したレストラン「ゆのはま100年キッチン」の運営や、未利用の温泉熱を活用した温泉街全体の省エネ事業などを行っている。
贈呈式では、川越頭取が受賞企業の代表者に表彰盾や助成金を手渡した。竹本社長は「循環式の事業を長年やっている。さらに企業を磨いて地域に貢献したい」と話し、五十嵐社長は「多様性に対応した湯野浜温泉を目指して努力していきたい」と語った。