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荘内日報ニュース


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2024年(令和6年) 5月1日(水)付紙面より

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世界的指揮者に刺激受ける 鶴岡 合唱指導 中高生ら183人「とても貴重な体験」

 世界的な音楽家が合唱団を指導する「サテライトセミナーin鶴岡2024」が29日、荘銀タクト鶴岡で行われた。鶴岡市の中高生や一般合唱団のメンバー合わせて183人が参加。オーストリア合唱指揮者のエルヴィン・オルトナーさん(76)=オーストリア=からアドバイスを受けた。

 サテライトセミナーは世界的に活躍する指導者の講習会「東京カンタート」の一環。合唱のレベルアップを図ろうと1996年に始まった。カンタートで招かれた世界的な指揮者や作曲家が各地に出向いて合唱団を指導している。鶴岡市でのセミナーは11回目で、中学生は初参加となった。

 この日は中学4校(鶴岡一、鶴岡二、鶴岡三、鶴岡五)、高校4校(致道館、鶴岡中央、鶴岡東、羽黒)のほか、一般の鶴岡土曜会と山形大学混声合唱団のメンバーが参加した。

 ステージに登場したオルトナーさんはソプラノとアルトの役割、曲のテンポや強弱の付け方などを的確にアドバイス。「母音が浅い」「同じテンポで歌わないように」と通訳を通して生徒に伝えた。

 参加した中学の女子生徒は「普段合唱の練習では習わないことを教えてもらった」、男子生徒は「とても貴重な体験になった」と感想を話した。セミナーの実行委員長で県合唱連盟副理事長と鶴岡市合唱連盟理事長を務める柿■泰裕さんは「(セミナーは)合唱を指導する先生にとってもいい機会になっている。生徒たちはオルトナーさんから直接指導を受け刺激になったはず」と話した。
■は山へんに、竒のつくり

「ブラボー」。合唱団を指導するオルトナーさん
「ブラボー」。合唱団を指導するオルトナーさん


2024年(令和6年) 5月1日(水)付紙面より

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「化けもの」編み笠天日干し 天神祭へ 衣装準備

 天神祭を前に30日、鶴岡市役所屋上で「化けもの」がかぶる編み笠の天日干しが行われた。

 この日は市職員が600個の編み笠を屋上に並べた。観光物産課の担当職員は「天日干しをすると、そろそろ天神祭が近づいてきたことを実感する。今年は酒の振る舞いが復活するので、多くの市民に『化けもの』姿になって祭りに繰り出し、盛り上げてもらえれば」と話した。

 い草で作られた編み笠は大人用から子ども用まで大中小合わせて1000個ある。23日(400個)に続いてこの日が2回目の天日干しとなった。

 市は編み笠を含む「化けもの衣装一式」(長じゅばん、腰ひも、帯、手拭い)を無料で貸し出す。申し込み期間は5月10日まで。衣装一式は13日から祭り前日の24日まで市役所4階会議室で手渡す。

 今年の天神祭はコロナ禍で見合わせていた「化けもの」の酒の振る舞いを再開する。航空自衛隊・ブルーインパルスの展示飛行も市内上空で行われる。午後2時にスタートするパレードには42団体総勢1872人が参加する。

市職員が600個の編み笠を屋上に並べた
市職員が600個の編み笠を屋上に並べた


2024年(令和6年) 5月1日(水)付紙面より

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豊作願う湯立神楽 酒田 飛鳥神社「湯の花祭」

 酒田市の飛鳥神社で27日、五穀豊穣(ほうじょう)や国の安寧を願う祈年祭「湯の花祭」が行われ、「湯立(ゆたて)神楽」(市指定無形民俗文化財)を奉納上演したほか、鉄鍋にお湯を沸かし今年の吉凶を占った。

 同神社は約1200年前、大和国(奈良県)の飛鳥坐神社を分祀したとされている。湯立神楽は伊勢神楽系統に属する修験神楽で、社記には江戸時代初期の元和8(1622)年には行われていたという記録が残り、それ以前の中世から連綿と受け継がれてきたとみられている。

 この日は、長さ約5メートルの棒に「湯釜(ゆがま)」と呼ばれる鉄鍋を、うるう年のため例年に比べて1個多い13個ぶら下げた斎場を社殿前に設営。午後1時半から社殿内で神事を行った後、同2時半過ぎから斎場脇の特設舞台で神楽が始まった。地元の女子生徒による巫女舞(みこまい)、男子児童たちによる「露拂招(つゆはらいまねぎ)」などに続き、神官たちが神々の国土経営など表現した「神(かむ)」といった舞を次々に披露、詰め掛けたアマチュア写真家らが盛んにシャッターを切っていた。

 引き続き「釜若勢」と呼ばれる氏子が水を張った湯釜の下から豆がらで火をたき、湯を沸かした。神官がクマザサで湯をかき混ぜるような仕草をした後、社殿で神々しく舞った。地域住民たちは豊作を願いながら静かに見入っていた。

飛鳥神社の祈年祭「湯の花祭」
飛鳥神社の祈年祭「湯の花祭」


2024年(令和6年) 5月1日(水)付紙面より

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かっこいい歌舞伎役者姿 地元児童たち渡御行列 黒森日枝神社春の例大祭

 酒田市黒森の黒森日枝神社で29日、春の例大祭が行われ、来年2月の黒森歌舞伎正月公演で上演される演目の登場人物に扮(ふん)した地元・黒森小児童が山車に乗り込み、地区内を触れ回った。

 例大祭の渡御行列として毎年行われている。来年の正月公演の演目は、「大坂冬の陣」を基に豊臣家滅亡の悲劇を鎌倉時代に置き換えて描いた「近江源氏先陣館(おうみげんじせんじんやかた)」。この日は「盛綱(もりつな)陣屋の場」を再現、五十嵐玲人(れいと)君(10)=5年=が父・佐々木盛綱、五十嵐千晟(ちあき)君(7)=2年=がその子・佐々木小三郎にそれぞれ、歌舞伎役者らしい隈(くま)取りを施し、衣装を身に着けて扮し、神妙な面持ちで車の荷台に座った。

 山車は正午ごろに同神社を出発。はやし方が太鼓や鐘を打ち鳴らし、福祉施設や公民館の前、同神社演舞場など6カ所では若手役者が「白浪五人男」の名乗り場面を披露した。汗ばむような陽気に誘われ、沿道に繰り出した大勢の祭り客からは「かっこいいぞ」と声援が飛び、地区内は熱気に包まれた。

歌舞伎役者に扮した児童が山車で地区内を一巡
歌舞伎役者に扮した児童が山車で地区内を一巡


2024年(令和6年) 5月1日(水)付紙面より

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酒田港の基地港湾指定で活力を

 酒田港が国土交通省から「海洋再生可能エネルギー発電設備等拠点港湾(基地港湾)」に指定された。基地港湾指定で酒田港は洋上風力発電用の巨大風車などを組み立てて積み出す拠点港になり、庄内沖で進む風力発電施設建設に弾みがつく。国交省はこれまで全国5港を基地港湾に指定していて今回、酒田港と青森港が加わった。

 庄内沖での洋上風力発電導入は、「促進区域」に指定されている遊佐町沖で事業者公募がすでに始まっており、酒田市沖も「有望な区域」に選ばれている。庄内の海は風力発電の潜在力が高い一方、風車建設が環境などに影響を与えないか心配する声もある。しかし、再生エネ導入は雇用の場確保につながり、人口減少を止めることへの期待も開けるのではないか。

◇      ◇

 遊佐町沖の促進区域指定で事業者を公募中の洋上風力発電施設は、海底に固定する着床式風車を30基前後建設する。発電出力は45万キロワットを見込み、風車は高さ約260メートル、羽根の直径は約235メートルと大きい。重厚長大な風車関係機材を扱い、建設現場に輸送するには、それに適した港の埠頭(ふとう)を必要とする。基地港湾としての整備は、遊佐沖に続く酒田沖への風力発電建設という大規模プロジェクト推進に欠かせない。

 国交省は2024年度の直轄事業地に酒田港外港地区国際物流ターミナル整備を選定している。長さ230メートル、水深12メートルの岸壁整備などを予定している。それに続く、基地港湾指定は、洋上風力発電の風車設置作業、維持管理の拠点化を図るために欠かせない。

 庄内沖の風況は、洋上風力発電の潜在能力が大きく、将来の再生可能エネルギー供給地としての期待が持たれている。基地港湾指定について、庄内開発協議会最高顧問の新田嘉一平田牧場グループ会長は「酒田は港があって栄えてきた。基地港湾指定によって予算が付き、整備が加速する。大型クルーズ船も寄港している。北前船が往来していた往時の勢いがよみがえってほしい」と期待を寄せている。

◇      ◇

 先ごろ、民間有識者でつくる「人口戦略会議」が全国の自治体の持続可能性を分析して公表した。50年には鶴岡、酒田、庄内、遊佐の4市町が、若年女性の減少率が大きいことで、将来的に自治体の存続が困難になる「消滅可能性自治体」として分類された。三川町は減少率が緩やかだとして含まれなかったが、庄内全体の問題として考えれば穏やかでない話だ。

 洋上風力発電導入と酒田港一帯の整備によって期待できるのは、地元企業の受注機会の拡大、風車の輸入や保守点検整備などに伴う新たな産業創出による雇用拡大、交流人口拡大も期待できる。洋上風力発電関連産業が進展し、若い人が地元に定着してこそ地域経済が活性化する。洋上風力発電による活性化への期待は大きい。

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2024年(令和6年) 5月1日(水)付紙面より

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花言葉は「思いやり」 チューリップを新1年生に 「人権の花運動」育成通し感謝の心学ぶ 余目ニ小

 庄内町の余目第二小学校(冨樫由紀子校長)で26日、人権の花運動が行われ、2年生が自分たちで育ててきた「思いやり」の花言葉を持つチューリップを今春入学した1年生に手渡した。

 人権の花運動は花の苗や球根などの育成を通して協力や感謝の大切さを学び、思いやりの心を育て人権思想を育もうと酒田人権擁護委員協議会が、管内の市町で実施している。

 同校では毎年新1年生が秋に同協議会庄内町部会(佐藤晃子部会長)メンバーと共にチューリップの球根を植え、児童らが肥料や水やりなどを行って大切に育て、翌年の新入学児童に引き継いでいる。

 この日は同校2年生31人と1年生26人、佐藤部会長らメンバー4人が参加。同校昇降口前で行われた贈呈式では、同部会メンバーが人権の花運動やチューリップの花言葉について子どもたちに説明した後、2年生が15―20センチに成長し紫や黄色の花を咲かせたチューリップの鉢を1年生に手渡した。2年生の佐藤惺也(しょうや)君(7)は「自分が育てたのはあまり上手に咲かせられなかったけど、1年生はうまく咲かせてほしい」、佐藤部会長は「子どもたちには誰かのために何か行動できる思いやりの心を持ってもらえれば」とそれぞれ話していた。

1年生にチューリップの鉢を手渡す2年生たち(左)
1年生にチューリップの鉢を手渡す2年生たち(左)



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