2022年(令和4年) 10月06日(木)付紙面より
ツイート
鶴岡市の鶴岡第二中学校(土井浩貴校長、生徒403人)で4日、広島で原爆の被害を受けた「被爆ピアノ」による平和コンサートが開かれた。ピアノから流れる旋律に耳を傾けながら、生徒たちが戦争と平和について考えた。
同校は2001年から平和と命の大切に関する学習に取り組んでいる。また、県内の中学校では唯一修学旅行先に広島県を選んでおり、現地で2年生が被爆者の養護施設訪問や平和記念公園での合唱などを体験し、戦争と平和について理解を深めている。
こうした取り組みを踏まえ、近年は毎年のように被爆ピアノとともに全国を巡っている調律師の矢川光則さんを通じ、同校でコンサートを開催している。今回は鶴岡市でピアノ教室を開いている小野寺智子さん(43)がピアノ、酒田南高の非常勤講師の草刈円さん(43)がクラリネットをそれぞれ担当した。
初めに矢川さんが「このピアノは原爆の爆心地から2・6キロの民家で被爆したカズコさんのもの。15年ほど前に『戦争の悲しさを伝えるため役立てて』と自分に託してくれた。原爆資料の一つであり、ピアノ線を数本取り替えた程度でほぼ当時のまま」と講話した。
コンサートは小野寺さんのピアノソロ「星に願いを」(ハーライン)で幕開けし、独奏や合奏でバッハ「カンタータBWV156」やジャンジャン「キズガンドリー」など計8曲を披露した。2年生の阿部千華さん(14)は「被爆したピアノの音を聞きながら戦争の悲惨さを考えた。いま現実に起きているロシアのウクライナ侵攻も早く終わればいいと思う」と話していた。
※ ※
被爆ピアノ平和コンサートは、広島県出身の矢川さんが2001年に同県内で始めた。05年から全国を巡る活動を開始し、本県では2013年から小中高校などで毎年コンサートが行われている。今年は17日間かけて県内一円を回り、計30カ所で開催する。
2022年(令和4年) 10月05日(水)付紙面より
ツイート
鶴岡ふるさと観光大使
中村 橋吾(なかむら はしご)さん
今年5月、鶴岡ふるさと観光大使に就任し、9月16日に鶴岡市から委嘱状が交付された。「歌舞伎役者の立場から古里・鶴岡市のPRに尽力したい」と抱負を語る。
幼少期は鶴岡市大山地区で過ごし、その後市街地へ移り鶴岡二中から鶴商学園高(現鶴岡東高)へ進学。卒業後、歌舞伎役者を目指して上京した。養成所に2年間通い、プロの歌舞伎役者としてデビュー。精力的に舞台を踏んだ。
今年4月、二十数年ぶりに古里に戻り、荘内神社で自ら考案した創作歌舞伎を上演。6月には母校・鶴岡東高での講演会に足を運び、創作歌舞伎を披露するとともに後輩たちへ「日々精いっぱい生きることの大切さを伝えたい。そうすることで素晴らしい未来を見つけることができる」とエールを送った。
ふるさと観光大使の委嘱状を受け「二十数年、古里と距離があった。コロナ禍をきっかけに自分を振り返る時間が生まれ、鶴岡市のために何かできることがないか考えた」と思いを語った。
9月20日に羽黒山、21日に善寳寺(鶴岡市下川)と2つの五重塔を舞台に特別奉納公演を披露するなど、積極的に地元での活動に関わっている。「自分で言うのもなんですが、関西の人たちから人気がある。ファンが鶴岡を訪れるきっかけになれば」と話す。
屋号は成駒屋。歌舞伎の動きを取り入れた書籍「なりきり歌舞伎体操」(ポプラ社)のモデルを務め、「歌舞伎」「和」からの学びをテーマにした体験型ワークショップの講師として全国で活動中。東京都在住、42歳。
2022年(令和4年) 10月05日(水)付紙面より
ツイート
高知県で開催される「第34回スポーツ祭典・第56回全国軟式野球大会」(10月22、23日、新日本スポーツ連盟など主催)に、鶴岡田川地区の社会人チーム・PLAYERSが東北地区代表として出場する。同大会には初出場で、チームは「まずは1回戦突破」と闘志を燃やしている。
東北地区予選会は9月25日に宮城県大崎市で行われ、東北各地から4チームが出場。PLAYERSは初戦を不戦勝で勝ち進み、決勝戦は地元大崎市の福芳クラブと対戦した。攻撃では四球で出塁し、好機の安打で確実に加点するなど6回以外は毎回得点。11―3で大勝した。
今月7日にオンラインで組み合わせ抽選会が行われる予定で、参加チーム数などはまだ公表されていない。東北地区で唯一の出場にPLAYERSの小松紘之監督は「守備の軸のバッテリーがしっかりしている。主戦の五十嵐祐太投手は完投も狙え、彼の出来次第で展開が変わりそう。まずは1つ勝てるよう頑張りたい」と抱負を述べた。
大会は高知市総合運動場野球場など2会場で行われる予定。