2006年(平成18年) 3月2日(木)付紙面より
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酒田市が同市飯森山三丁目の東北公益文科大の隣接地に整備していた公益研修センター多目的ホールが完成し1日、オープンした。536席のレクチャーホールを中心にした施設で、同大の教育や市民の生涯学習の支援、市民と大学の連携・交流の拠点になるものと期待されている。
公益研修センターは、公益大の教育支援や市民の教育・学術の発展などを狙いに、市が事業主体となって整備。図書館を中心にした「メディアセンター」、グラウンド、多目的ホールで構成され、メディアセンターとグラウンドは同大が開学した2001年度にオープンしている。
多目的ホールは、市民ホールや大学の講堂など多面的な役割を想定した施設。2004年11月からメディアセンター南側の市有地約3200平方メートルに整備してきた。鉄筋コンクリート造り2階建て、延べ床面積2385平方メートル。デザインは「地域密着型の大学づくり」をテーマに同大の施設全般のグランドデザインを手がけた慶応大の池田靖史助教授が手がけた。
メーンのレクチャーホールは、1隅にステージを配した円形劇場スタイルで、コンサートなどの利用も想定し、音響効果にも配慮した。座席は固定536席のほか、2階にいすを134席まで置け、最大で670席。2階部分は防音ガラスでホールと仕切られ、ホールと一体的な活用もできるし、カーテンを下ろして分断するなど多様な使い方ができる。
そのほか研修室が大小6室(最も大きい部屋で170席)、防音効果がある音楽練習室2室、1、2階にカフェコーナーなどを整備した。
このほど現地で開かれた内覧会で、池田教授は「テレビ会議もできる時代だからこそ、人がふれあい親しくするなど、人が集まることの意義、面白さを追求した」と設計の考え方を語った。
完成した公益研修センター多目的ホールのレクチャーホール