2007年(平成19年) 10月27日(土)付紙面より
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姉妹都市の酒田市に訪れているロシアのジェレズノゴルスク・イリムスキー市の青少年交流使節団が25日、酒田商業高(田澤藤明校長、生徒467人)を訪れ、茶道や琴など日本文化体験を通じて同校生徒たちと交流した。
一行は、ジェ市のゲラシモフ・イーゴリ・ウラジーミロビチ市長を団長に、日本の高校1、2年に相当するジェ市立校の生徒7人(男子2人、女子5人)、引率教諭ら計13人。22日から27日まで5泊6日の日程で酒田市に滞在している。
この日、酒田商業高では授業でロシア語を選択している同校3年生の案内で校舎見学した後、音楽の授業で琴を習っている生徒たちの演奏を聞きながら、茶道部員たちの手ほどきで抹茶とお菓子を味わった。
その後、身振り手振りでコミュニケーションしながら、琴に触れたり、抹茶を立てたり、楽しく交流した。
チョルナヤ・アナスタシア・ビクトロブナさん(16)は「ピアノを弾くので、琴は共通するものがあると思った。お茶は初めての味で、不思議な感じ。日本に関してはサムライや着物、華道など伝統文化に興味がある。浴衣を着るのに1時間もかかった。本格的な着物はもっと難しいと聞き驚いた」と話していた。
一行は前日の24日は市立酒田中央高にも訪れ、芋煮の調理実習と会食、書道の体験などを通じて交流した。
茶道を体験しながら交流
2007年(平成19年) 10月27日(土)付紙面より
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本間美術館(酒田市御成町、本間真子理事長)の開館60周年記念式典が25日、ホテルリッチ&ガーデン酒田で開かれ、美術を介して過去・現在・未来をつなぐ「懸け橋」の役目を果たしていくことを誓い合った。
同美術館の本館「清遠閣」と庭園「鶴舞園」は、本間家4代光道が1813(文化10)年に冬季失業対策事業で築造した別荘。しかし、別荘としては一度も使われず、明治、大正、昭和と酒田の迎賓館として利用された。
1947(昭和22)年、戦後の荒廃ですさんだ人々の心を優れた美術で励まそうと、民間の美術館としては全国に先駆けて開館。「町と共に歩む」を信条に、本間家や市内に伝わる貴重な美術品、ひな人形などを公開してきた。
68(同43)年には新館が完成。展示の企画がより多彩になった。現在使用している「本間美術館」のロゴは新館完成を祝って画家の故中川一政氏から贈られたもの。また、開館50周年を機に鶴岡市の致道博物館と姉妹館の盟約を結んだ。入館者は延べ約330万人に達している。
この日は関係者約220人が出席した。はじめに同美術館理事でもある酒井忠久致道博物館長が「本間美術館60周年に寄せて」と題して記念講演。同美術館の設立趣意書などを紹介し、開館の意義や芸術文化の拠点としての役割の大きさを強調した。
式典では本間万紀子副理事長があいさつ。「先人の志を受け継ぎながら、芸術文化発展のために努力していく」と決意を示し、一層の支援を求めた。田中章夫館長が「美術を介し、心のよりどころになる、夢をはぐくむ美術館を目指す」と式辞。後藤靖子副知事、中村護酒田市副市長、阿部寛県立博物館長が祝辞を述べた。
引き続き、実行委員会(齋藤成徳委員長)主催の祝賀会を開き、全員で節目の年を祝った。
本間美術館の開館60周年記念式典であいさつする本間万紀子副理事長