2007年(平成19年) 2月23日(金)付紙面より
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不登校や引きこもりをはじめ、働いたり学んだりしない「ニート」の増加など青少年の心の問題がクローズアップされる中、このような青少年から自給自足の共同生活を送ってもらうことで、自立を促そうという塾「インディペンデントファーム」が先月、遊佐町吉出の鳥海山ろくにオープンした。開設したのは「ユザネイチャーズネイチャー」の今井富世社長(58)。県内外の男性2人が入塾しており現在、今井社長らの指導で寝食をともにしながら、樹木伐採作業など繰り広げている。
今井社長は横浜市生まれ。「フライフィッシングとハンティングをするため」(今井社長)に1990年ごろ、遊佐町に移住し、鳥海山を中心とした自然ガイドを行う任意団体「ユザネイチャーズネイチャー」を設立した。飲食店を経営する傍ら、ガイド活動などを繰り広げてきた。
小学生を対象に国土交通省酒田港湾事務所が2004年から行っている総合学習支援活動「酒田港―海・遊・学」に学習内容の立案などで参画する中、不登校や引きこもりのことを知り、「これまでの経験を生かし、悩んでいる青少年たちの自立を促してやりたい。本当の自然サイクルを実感してもらいながら、生きていってほしい」(今井社長)と考え、塾開設を企画。昨年3月に同任意団体を法人化、スタッフを集めるなど開設に向け準備を整えてきた。
集まったスタッフは今井社長のほか、事務担当者や教員免許所持者、農業指導者ら。今年1月に同社内の一部門として同塾を開設、本県と神奈川県の10代と20代の男性2人が入塾した。現在は社内で共同生活を送りながら、今年6月ごろの着工を目指す同塾の拠点施設となるログハウス(延べ床面積約165平方メートル、来年4月ごろ完成予定)の材料の伐採作業を行っている。春からは同社所有地、借り受ける休耕地で畑作や養豚にも挑戦する。「周辺の農家の手助け的な活動もしていきたい」(今井社長)という。
今井社長は「周辺の土地を買い足すなどし、最終的には定員70人ほどの施設にしたい。自立を促しながら、就職するまで面倒を見ていきたい」と話している。同塾に関する問い合わせは同社=電0234(72)4156=へ。
「本当の自然サイクルを実感してほしい」―。ログハウス建設のため樹木を伐採する今井社長
2007年(平成19年) 2月23日(金)付紙面より
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酒田市浜中の赤川河口付近でサクラマス釣りが本格化し、春の訪れを告げている。
「県の魚」となっているサクラマスは例年、赤川と最上川は1月に釣りが解禁され、3月から5月にかけ本格化する。赤川河口は「聖地」として知られ毎年、地元のほか、遠くは首都圏からも多くの太公望が訪れる。
今シーズンは今月上旬から土、日曜や祝日を中心に大勢の釣り人が訪れ、主として右岸に陣取りスプーンやミノーなどで狙う姿がみられる。
22日午前は20人ほどが訪れた。「20日午前に65センチを釣り上げた」という地元・浜中地区に住む男性は「今シーズンこれまで、赤川全体では20本ほど上がっている。早朝から午前にかけての釣果が良いようだ。今シーズン、もう1本釣りたい」と話し、繰り返しルアーを投げていた。
赤川河口付近でサクラマス釣りが本格化=22日