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2008年(平成20年) 2月7日(木)付紙面より

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藤沢作品原作の「山桜」 切ない恋物語 映画化 海坂の美しい情景ふんだんに

 鶴岡市出身の作家・藤沢周平さんの作品を原作とした映画「山桜」(製作・デスティニー、篠原哲雄監督)が完成し5日、デスティニーのプロデューサー小滝祥平さんなどが荘内日報社本社を訪問し完成を報告した。今月と来月の2回にわたり、地元庄内での先行上映を計画中という。

 同映画は、藤沢周平さんの短編作品「山桜」(新潮文庫「時雨みち」より)が原作。藤沢作品では珍しく女性が主人公の物語となっている。前夫に死なれ2度目の夫にもうとまれている野江と、彼女を幼いころから見守ってきた剣士の切ない恋物語を、海坂藩の美しい情景とともに描いている。藤沢作品の映画化は今回で5作目となる。

 篠原監督は「地下鉄(メトロ)に乗って」「天国の本屋?恋火」などを手掛けており、時代劇は今回が初めて。主演の野江役は同じく時代劇初挑戦の田中麗奈、剣士(弥一郎)役は東山紀之。

 庄内ロケは昨年2月から11月の長期にわたり、四季の情景を撮影。特に4月中旬から5月中旬にかけて集中的に行われ、鶴岡市羽黒町の蝉しぐれオープンセットや手向地区、朝日地域の行沢地区などで撮影が進められた。

 地元では庄内映画村株式会社(宇生雅明社長)や市、市観光連盟などでつくる庄内ロケ支援実行委員会がエキストラやボランティアスタッフの確保などで協力した。

 この日、小滝さんと宇生社長など4人が訪れ、橋本政之本社社長と懇談した。小滝さんは「藤沢さんの娘の遠藤展子さんから監修をいただきながら、原作のイメージのままで製作できた。23ページの短編小説から100ページ以上の台本を作り出し、弥一郎の行動や思い、農民の日常、野江の心の動きなど、原作の行間に込められたものを映像化できたと思う」と完成の喜びを語った。

 また、「運命の糸に結ばれた2人の姿や他人を思うことの大切さ、女性の静かだが熱い思いなど、多くのテーマが込められた作品。ふんだんに盛り込まれた庄内の風景とともに多くの人に観てもらいたい」と話した。

 藤沢さんの命日にあたる先月26日、東京で藤沢さんの元担当編集者など関係者約70人を招いた試写会で高い評価を得たという。先行上映は地元庄内のほか、山形市でも行われる予定。一般公開は5月下旬に予定されている。
          



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