2008年(平成20年) 9月4日(木)付紙面より
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庄内町の「すくすく保育園」の園児たちと鶴岡市八色木のグループホーム「和心ふじ荘」のお年寄りたちが3日、同市常盤木の果樹園でナシ狩りを楽しんだ。
子供たちに自然と触れ合うことの大切さを知ってもらうとともに、お年寄りたちの交流の場を設けようと、昨年から行っている。
この日は園児18人とお年寄り5人が参加。ナシの木を初めて見る園児が多く、果樹園の中に入ると「すっごい大きい」と驚いた様子。園児たちは一人一人、保育士さんらにおんぶしてもらいながら、最盛期を迎えたわわに実ったナシの実をもぎ取っていた。その後、もぎたてのナシをお年寄りたちと一緒に仲良く味わった。
笑顔でナシ狩りを楽しむ園児
2008年(平成20年) 9月4日(木)付紙面より
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県産米の販売拡大推進大会が2日、ホテルリッチ&ガーデン酒田で開かれ、県内の農協や全農山形関係者と全国の主要卸売業者の代表らが、コメをめぐる情勢や2008年産米の作柄概況、生産・販売対策などについて意見交換した。卸売業者からは「全農が進めている改革が、全農を残すための改革であってはならない」など“辛口”の意見も出た。
全農の山形、庄内両本部統合後、初めての販売推進大会。全農山形と取引のある25卸売業者、県関係者ら約120人が参加した。全農山形運営委員会の黒井徳夫副会長が主催者あいさつ。米穀情勢について全農の役員が「7月中旬現在で2万7000ヘクタールの過剰作付けになる見込み」などと報告した。
協議では、県農林水産部が本年産米の作柄概況を「8月中旬以降の極端な低温で登熟が心配。可能な限り遅くまで水田に水を張り、高品質のコメづくりに努めてほしい」と要望。また、2010年10月にデビューする新品種「山形97号」の特徴などを解説した。全農山形が「売れる米づくり“JA米固定需要300万俵確保”運動」の展開など重点実施策を説明。また、農協組合長が「農業経営には全くの向かい風が吹いている。先が見えず読めない状況だ」「生産コストの上昇分を何とか米価に転嫁できないものか」と苦境を訴えた。
これらに対して卸売業者側は、全農の山形、庄内両本部の統合効果を期待する一方、「集荷に全力を挙げてほしい」「消費者の目線に立った行動が消費拡大に結び付く」「家庭によって求めるコメの価格はさまざま。多様性に対応できる体制を」などとアドバイスした。
さらに「『自分たちのコメが一番』という錯覚にとらわれることなく、他より劣る点は改善するという問題意識を農家一人一人が持たなければ」「全農改革は本当に進んでいるのか。全農を残すための改革ではなく、日本農業を生かすための改革でなければならない」など、農家や全農組織に対する厳しい指摘もあった。
県産米の販売拡大推進大会で意見を述べる卸売業者の代表