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2009年(平成21年) 1月27日(火)付紙面より

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幽玄の世界に酔う 「まつやま大寒能」を上演

 「まつやま大寒能」が24日、酒田市松山文化伝承館で行われた。「松山能」(県指定無形民俗文化財)のうち「殺生石」を上演。市内外から訪れた約100人の観客を、幽玄の世界に引き込んだ。

 松山能は、江戸勤番の松山藩士が習得、明治維新後は地元の民間演能団体「松諷社」(しょうふうしゃ)に受け継がれ現在まで続いている。大寒能は例年、寒さが最も厳しいこの時期に行われ今年で18回目。「雪の能」と称され、6月の「花の能」(羽州庄内薪(たきぎ)能)、8月の「月の能」とともに3定期公演の一つ。

 「殺生石」は、那須野の原を通りかかった僧・玄翁(げんのう)が、その上を飛ぶ鳥が落ちる石を見て驚いていると、一人の女が出てきて「石に近づくな」と呼び掛け、「化生の者の執心が石となって、今も浮かばれずに苦しんでいる」と語って石の陰に姿を消す。玄翁が執心を払い成仏させるために引導を与え一喝。すると石は二つに割れ、中から野干(やかん=キツネ)の妖怪が現れてこれまでの悪行を告白。回向を受けて改心を約束し消えるというストーリー。

 この日は、朝から降り続いた雪で松山文化伝承館の庭園も真っ白に雪化粧。能舞台が特設されたロビーからも窓越しに眺められ、観客たちは「大寒能」に合わせたような自然の計らいと、すぐ目の前で演じられる伝統芸能を心行くまで楽しんでいた。

 能に先立ち、狂言「末広がり」が演じられ、会場の笑いを誘った。また、演能終了後には松山農村環境改善センターに会場を移し「雪見の宴」。納豆汁での直会と演能者らとの交流会が開かれた。

観客が見守る中で上演された「殺生石」の一場面
観客が見守る中で上演された「殺生石」の一場面



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