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2010年(平成22年) 4月22日(木)付紙面より

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鶴岡シルクとキビソ 品川でショップ開設

 鶴岡織物工業協同組合(田中尹理事長)が、東京のJR品川駅構内にある商業施設「エキュート品川」で、鶴岡シルクとキビソの商品を販売する“ショップ”を開いている。今月5日に開店し、25日まで出店。田中理事長は「組合として直接販売するのは初めての経験。消費者から生の声を聞くことができ、今後の商品展開の参考になる」と話している。

 同組合が、鶴岡シルクのブランド化戦略を練る中で開発した新素材「キビソ」の商品に、エキュート品川を運営するJR東日本のグループ会社が注目。依頼を受け、同店のイベントスペースに出店した。キビソは蚕が繭をつくる時に最初にはき出す糸で、副産物にとどまっていたのを同組合が素材として開発し、商品化。一般的な絹と異なる素朴で独特な風合いに各方面から引き合いがある。

 今回の出店では、商品開発でアドバイスを受けている世界的なテキスタイルデザイナーの須藤玲子さんがデザインしたストールやバッグ、アートディレクターの佐野研二郎さんが鶴岡をイメージしてデザインしたブックカバーやハンカチ、バッグなどを持ち込んだ。現地採用の販売員が、鶴岡シルクとキビソの説明を行いながら、販売している。

 5―18日の平均で1日20点前後、約10万円の売り上げがあり、「エキュート品川からは、過去の出店例から見ても好調な売れ行き、と言われている」と田中理事長。須藤さんデザインのキビソを使ったストールが好評で、「贈り物にしたい」とまとめ買いした女性客もいた。キビソの説明を受け、納得して購入する人がほとんどという。

 販売状況を確認した田中理事長は「組合に加盟する会社は、普段は卸との取引がほとんど。直接販売は、買う人の感触や購買層を確かめられ、面白い。キビソの染色についてもさまざまな声を聞くことができ、新作の参考にもなっている」と話し、組合として初めて挑戦した直接販売に好感触を得ている。同組合は本年度、地元で鶴岡シルクとキビソの商品を販売するアンテナショップ的な店の開設を検討してい
る。

鶴岡シルクとキビソの商品を販売しているエキュート品川の“ショップ”
鶴岡シルクとキビソの商品を販売しているエキュート品川の“ショップ”


2010年(平成22年) 4月22日(木)付紙面より

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鶴岡まちキネ施設内覧会 木の質感ある内装お披露目

 鶴岡市山王町に5月22日にオープンする映画館「鶴岡まちなかキネマ」の施設が完成し、20日、報道関係者を対象にした内覧会が行われた。80年ほど前の昭和初期に建てられた木造工場を生かし、天井を支える無垢(むく)のスギ材の小屋組みをそのまま活用するなど木のぬくもりあふれる映画館に仕上がった。2002年4月に鶴岡の市街地から消えた映画館の灯が、8年ぶりに復活する。

 まちキネは、中心市街地活性化事業に取り組む「まちづくり鶴岡」(小林好雄社長)が、同社の中核事業として計画。旧松文産業鶴岡工場の跡地を取得し、工場群のうち木造平屋建て瓦屋根の2棟を改修。経済産業省の補助事業採択を受け、映画館の整備を進めてきた。

 大小4つのスクリーンを備え、座席数は40席から165席までと比較的小規模な造りとし、落ち着いた雰囲気の中で映画鑑賞できる空間にした。座席はすべて特注品で、前の席とのスペースを広めに確保し、ゆったりと座れるようにしたほか、子供や高齢者には分かりやすいように座席の表示はアルファベットではなく五十音にした。各スクリーンには舞台あいさつやコンサートができる小ステージを備え、イベントなどに活用する。

 鶴岡特産の絹織物工場だった建物自体の魅力とともに木の質感を生かした内装に仕上げ、壁材には地元産のスギなど、床にはクリを使用し木に包まれたぬくもりを演出。壁や床には絹織物の歴史を伝える機織りや織物、繭をモチーフとしたデザインが施された。エントランスホール脇には、平田牧場(酒田市)が運営する飲食店が入る。

 デザインを担当した東北公益文科大大学院の高谷時彦教授は「小屋組みには、今では入手が困難と思われる長さ約11メートルのスギの無垢材が使われていた。これを見えるようにしたのが建物の魅力となっている。古い木造工場を活用した映画館は日本で唯一、世界的にも極めて珍しいのでは」と話した。

 オープニングを飾る上映作品には、最近の日米のアカデミー賞受賞作品や封切りの新作、庄内初公開の話題作、懐かしの名画をそろえた。また、藤沢周平原作の映画6本を2週間単位で8月中旬まで連続上映する。

 まちづくり鶴岡は年間入場者数13万6000人を見込む。小林社長は「高校生など若い人から多く映画を見てもらい、映画ファンを増やしたい。酒田からもファンが訪れることを期待している。多くの人から映画館を中心に集まってもらい、近くの山王商店街と連携しながらまちなかに新しいにぎわいを創出していきたい」と話している。

昭和初期に建てられた工場の小屋組みをそのまま生かすなど、映画館全体にぬくもりある空間を演出=鶴岡まちなかキネマのエントランスホール
昭和初期に建てられた工場の小屋組みをそのまま生かすなど、映画館全体にぬくもりある空間を演出=鶴岡まちなかキネマのエントランスホール



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