2011年(平成23年) 12月28日(水)付紙面より
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「クラゲの展示種類数」のギネス記録認定を目指す鶴岡市立加茂30種類を展示している」とする専門の海洋生物学者の証明書など各資料をまとめ、本年度中に英国のギネス・ワールド・レコーズ社へ申請する。
同館によると、ギネス記録申請については4、5年前から検討していた。「以前から『クラゲ展示種類数が世界一』と名乗っていたが、あくまでも“自称”。加茂水族館より多い施設はないと思うが裏付けはない。今回、正式な証明を手に入れようと申請することを決めた」(村上館長)という。
同館がギネス・ワールド・レコーズ社へ申請手順を尋ねたところ、「最低種類以上を展示していること」「刺胞動物に属するクラゲの種類をカウントすること。カブトクラゲなど有櫛(ゆうしつ)動物に属するクラゲ(光るクラゲ)は含めない」といった条件が提示された。
これを受け、同館は国内有数の海洋生物学者として、水産大学校(下関市)の上野俊士郎教授と、京都大フィールド科学教育研究センター瀬戸臨海実験所の久保田信准教授の2人に展示種類数の確認を依頼。また、確認作業に立ち会う証人に、県水産試験場長の井口雅陽さんなど有識者2人を招いた。
この日、来鶴した上野教授と久保田准教授が同館のクラゲ展示室「クラネタリウム」を回り、計30種類が展示されていることを確認し証明書に署名した。上野教授は「有櫛動物のクラゲを含まずこれだけの種類を展示しているのは、本当に素晴らしいこと。新水族館にも期待したい」、久保田准教授は「展示方法もバラエティーに富んでいる。クラゲに興味がなかった人でも楽しめる」とそれぞれ話していた。
村上館長は「ギネス記録として認定されれば、また多くの人に加茂水族館のことを知ってもらえるのでは。新水族館完成に向けて盛り上げていきたい」と話した。証明書は英訳した後、本年度中に映像や写真など各資料と併せて英国へ送る。早ければ来春にも結果が届くという。