2012年(平成24年) 2月28日(火)付紙面より
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鶴岡市青龍寺の金峯神社(佐々木孝善宮司)で27日に開かれる第23回金峯山雪灯篭まつりで、今年も満面の笑みを浮かべた「大黒様」の巨大な雪像が参拝客を出迎える。
大黒様の雪像は、鶴岡建設(本間敏英社長、鶴岡市泉町)が1994年ごろから毎年、制作を担当しており、同神社中の宮付近に姿を現す。同社にとって「奉納雪像」であり、金峯神社中の宮まで重機を運ぶための除雪費や人件費などは全て同社が負担している。
今回は今月21日に除雪機2台で山道の除雪を行い、翌22日から作業開始。近くの駐車場からダンプカー2台で、大黒様や鎮座する台座の材料となる雪を運び、重機で積み上げた。23日は雨天で作業が行えず、24日にようやく頭部から顔にかけて造成した。
土、日曜日も休みなしで作業を進め、26日は午前中から同社の作業員など7人がスコップなどを使って細部の仕上げを行った。同日の昼すぎにはやや上を見上げて満面の笑みを浮かべた大黒様の姿が整った。顔だけで約3メートルの大きさで、完成すると台座を含めて約8メートルの高さ。27日午前中ごろまで完成し、同日夜はライトアップされるという。
2006年から雪像作りを担当している同社の伊藤昭三さん(62)=鶴岡市上山添=は「祭り当日は大勢の参拝客が『御利益がありそう』と手を合わせていくと聞く。少しでも喜んでもらえれば作ったかいがあるというもの。奉納の作業なので会社の繁栄や社員の健康、業務中の無事故などを願いながら作っている」と話していた。
金峯山雪灯篭まつりは27日午後6時に点灯式で幕開けする。神事の後、参拝客が願いを込めて雪灯篭にろうそくを入れる「火入れ式」が執り行われる。大黒様の雪像前ではよさこいソーラン踊りや和太鼓演奏、大黒舞などが披露される。28日の深夜には本祭の「山開き祭」が始まる。