荘内日報ニュース

2012年（平成24年） 4月7日（土）付紙面より

朝日保育園来春開園へ

　施設の老朽化に伴い改築事業が進められる鶴岡市立朝日保育園（同市下名川）の実施設計がまとまった。現在の園舎の東隣にある駐車場部分に新園舎を建設し、朝日地域にある本郷、朝日、大泉、大網の市立4保育園の統合保育園として来春の開園を予定する。

　朝日地域の保育園再編統合については、旧朝日村保育園運営協議会で検討が行われ、2001年度に大泉と本郷、大網と朝日の組み合わせで2園への統合案が出された。その後、同地域の出生数の減少を受け、05年には1園への統合案で合意し、合併前の旧朝日村議会の全員協議会に報告された。

　朝日保育園の改築はこうした経緯を踏まえ、地域の子育て環境整備を目的に進められる。実施設計によると、新園舎は木造平屋建て、床面積約1000平方メートル。鶴岡産木材を活用した木のぬくもりあふれる施設となる。乳児室、1―5歳児の各保育室、遊戯室、子育て支援一時保育室、調理室などを備え、新たに学童保育機能を設ける。

　積雪地帯を考慮して園舎は高床式とし、ペレットを活用した温水ボイラーによる床下温風暖房を採用する。13年度に予定する現園舎の解体工事、外構工事を含めた概算の総事業費は4億5000万円を見込む。新園舎は来月に着工予定。新保育園の運営は指定管理者制度を導入し、社会福祉法人に委託する。入所定員は朝日地域全域からの受け入れを想定して120人とし、現在の朝日保育園より30人増員する。

　同市によると今月1日現在の各保育園の入所予定者数は、本郷（定員45人）が19人、朝日（同90人）が84人、大泉（同20人）が7人、大網（同20人）が9人の計119人。朝日は6カ月児から、残る3園は2歳児から受け入れている。

　朝日地域の4園再編による統合保育園の整備について市子育て推進課は「地域の保育ニーズに応えるとともに、将来的にも適切な保育環境の確保と施設の充実を図る観点で、地域の合意を得て進めるもの」と説明。その上で「通園については最大限配慮し、開園までに車両の運行体制などを詰めていく」と話している。