2012年(平成24年) 5月17日(木)付紙面より
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鶴岡市の西郷小学校(遠藤敬校長)の6年生が16日、近くの茨新田や長崎地区で田んぼの用水路などに生息するメダカなどの生物を捕まえて保全池に放す「生き物引っ越し作戦」を繰り広げた。
西郷北部地域(鶴岡市西沼、長崎、茨新田)の水田地帯は農道が狭く、排水用の暗渠(あんきょ)が整備されていないことなどから、県は2009年度から6カ年事業で約306ヘクタールを対象にほ場整備を進めている。
作戦は、工事区画の用水路などに生息する生物を保全池に移すもので、地元の子供たちに地域の自然環境に関心を持ってもらおうと、昨年から実施している。
この日は6年生15人と県の担当者、西郷土地改良区、地元住民など合わせて約30人が参加。児童たちは2グループに分かれ、田んぼ脇の用水路で「捕獲作戦」を開始。児童たちは用水路の中に網を入れるとすぐに「あ、メダカ、メダカ」「魚がいっぱい捕れた」などと歓声を上げ、夢中になって活動に取り組んでいた。
今回、捕獲されたのは、絶滅危惧種とされる「マルタニシ」や「メダカ」をはじめ、「ギンブナ」「ドジョウ」「トノサマガエル」「タイリクバラタナゴ」など13種。いずれも長崎公民館西側にある保全池に放された。
作戦に参加した佐藤蓮君(11)は「西郷に絶滅危惧種の生物がたくさんいて驚いたし、とてもうれしかった」と話していた。