2014年(平成26年) 3月8日(土)付紙面より
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酒田市山元の坂本集落に春の訪れを告げる神事「でごぐり百万遍念仏」が6日、集落の鎮守・坂本貴船神社で繰り広げられた。地区民が長さ約10メートルもあるわら製の巨大な数珠「念仏綱」を拝殿にたたきつけたり、体にこすりつけて豊作などを祈願した。
「でごぐり」とは「たたく」という意で、念仏を唱えながら念仏綱をたたきつけることで邪気を追い払うとともに、豊作・身体堅固などを願う。春を呼ぶ神事として集落に古くから伝わっている。
この日は午後1時ごろから三々五々、わらで作った1・5メートルほどの綱を手に地区民が神社拝殿に集まり始めた。持ち寄った綱をつなぎ合わせて「念仏綱」にした後、念仏と太鼓、鐘に合わせ、車座になって回し始めた。「ナデ」と呼ばれる飾りの部分を床にたたきつけたり、体にこすりつけて祈願。30分ほどで綱はぼろぼろになり、拝殿にはわらくずが飛び交った。
穏やかだった前日までと打って変わり、強風にあおられた雪が舞う中、拝殿には多くのアマチュア写真家が集まり、盛んにシャッターを切っていた。