2014年(平成26年) 5月30日(金)付紙面より
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県が募集していた庄内空港の愛称が「おいしい庄内空港」に決まり29日、同空港でお披露目式が行われた。6月1日からは庄内便の機内で空港名に「おいしい」の冠を付けてアナウンスするほか、愛称ロゴマークとともにさまざまな場面で活用し、味覚だけでなく四季折々の自然や人柄など、全ての面で「おいしい」庄内地域のPRに役立てる。
6月14日から始まる大型観光キャンペーン「山形デスティネーションキャンペーン」(山形DC)を契機に、地元から愛され国内外から親しまれる空港を目指して県は2月から、山形、庄内両空港の愛称を公募。約2カ月の募集期間中に、庄内空港に関しては県内外から2918件の応募があった。
県、鶴岡、酒田両市、庄内空港ビル、全日空などで構成する愛称検討委員会を先月開催。酒田市穂積の市職員・小野慎太郎さん(44)が応募した「おいしい庄内空港」に決定した。
応募で最も多かったのが米や「だだちゃ豆」、庄内メロンなど食に関するものだったほか、「おいしい」には「味が良い」だけでなく「好ましい」「優れている」「見事」といった意味があることから、「人も食も自然も文化も庄内の全てがおいしい」との思いを込めて決めたという。
お披露目式では吉村美栄子知事と地元・浜中保育園の年長・年中児計20人が綱を引き、愛称ロゴマークが描かれたパネルを除幕した。吉村知事が「間もなく『山形DC』が開幕する。全国から注目されるチャンス。庄内空港は年間30万人が利用する空の玄関であり、愛称決定を契機にさらに多くの方々からおいでいただき、愛される空港になることを願っている」とあいさつ。
少し緑がかった青を地の色に、白と赤で三つの星と「おいしい庄内空港」「SHONAI」の文字をデザインした愛称ロゴマークは、中山ダイスケ東北芸術工科大教授がデザイン。「三つの星は『上質』の意味。青は四季折々に変化する庄内の空と海の色をイメージした。訪れた人々が鮮やかな思い出を持って飛び立ってもらえれば」と話した。
庄内空港利用振興協議会長の榎本政規鶴岡市長が「何としても利用者を年間40―50万人まで増やしたい。そのために利便性の高いダイヤ編成、東京便の5便化、大阪便の復活に取り組む。皆さんの協力を賜りたい」とあいさつ。吉村知事から賞品の東京便ペア往復搭乗券をプレゼントされた小野さんは「応募作が生まれ育った地元の空港に採用され感無量。ありがとう」とお礼を述べた。