2015年(平成27年) 7月15日(水)付紙面より
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遊佐町の藤崎小学校(村岡真人校長)で13日、「鳴子こけし絵付け教室」が開かれ、4―6年生80人がオリジナルのこけし作りに挑戦した。児童たちのこけしは、9月4―6日に宮城県大崎市の鳴子小学校や鳴子温泉街で開催される「第61回全国こけしまつり」の会場に展示される。
かつて遊佐を治めていた豪族・遊佐氏の末裔(まつえい)が、「日本三大こけし」の一つに数えられる「鳴子こけし」で有名な宮城県の旧鳴子町(現・大崎市)に多く住んでいることから両町の交流がスタート、1992年に「兄弟町」の盟約を締結した。
絵付け教室は、交流事業の一環として95年から毎年この時期、鳴子の「こけし工人」が遊佐を訪れ、町内の5小学校回り持ちで児童たちを指導している。21回目となった今年、児童を指導したのは、大崎市在住で工人の高橋義一さん(64)と大沼秀則さん(55)の2人。白木こけし(約18センチ)や彩色用のポスターカラーなどを持参し訪れた。
児童たちを前に、大沼さんが「黒色で眉毛、目、鼻、髪の順に描いていく」「見本を見ながら、しっかりと色を付けていって」などと指導。児童たちは紙に描いて練習した後、白木こけしを手に持ち、筆や色を使い分けながら慎重に描いていた。
参加児童の一人、4年の石垣壮君(9)は「くちびるがタラコみたいになったけど、うまくできたと思う。まつりでみんなから見てもらいたい」と話した。まつりでの展示後、こけしは児童たちに返されるという。