2015年(平成27年) 7月16日(木)付紙面より
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インターネットサービス大手の「楽天」(本社・東京都)が地域企業と連携して行う「楽天IT学校」が14日、酒田市高砂一丁目のタイヤ販売「ホリ・コーポレーション」(堀直之社長)で開かれ、酒田光陵高校の生徒たちが現場でネットショップについて学んだ。
楽天IT学校は、ネットショップモール「楽天市場」の店舗経営ノウハウを生かした電子商取引授業で、2008年から社会貢献のため全国で展開。本年度は全国57高校で、同モール出展企業と連携して実施する。
酒田光陵高は本年度初めて、国際経営科3年生の課題研究「地域経済研究」の中で実施。5月から来年1月まで7回、ホリ・コーポレーションの堀亘インターネット事業部長らから、ネットショップ展開の要点を実践的に学んでいる。
これまで校内の座学3回で「モノではなく、価値観を売る」などネットショップ展開の基礎を学び、この日は番外編の現場研修。生徒38人が訪れ、堀部長や楽天の高田要一郎ECコンサルタントの解説で、電話による顧客応対や在庫管理など手分けして作業している現場を見学。「ネットショップはパソコンをいじってばかりの印象があるが、お客さんときちんと向き合い、気持ちよく買い物してもらえるよう頑張っている」などの話を聞いた。
熊谷奈々さん(17)は「通販で買う側としてはまったく意識していなかったが、内部でどういう仕事をしているか分かり、興味が強まった」、今野舞香さん(17)は「みんなで役割を分担し、専門的に仕事しているのが印象的だった」と話した。
ホリ・コーポレーションは00年にネットショップ「タイヤ1番」を開き、現在は売り上げの約7割を占めるまでに成長、毎年のように楽天の売り上げ上位表彰を受けている。堀部長は「ネットを使えば、地元にいても世界を相手に仕事ができる。以前から若い人たちにそのことを教え、地域の活性化につなげられればと思っていた。微力ながら貢献でき、うれしい」と話した。
生徒たちは今後、実際に楽天市場でタイヤを売るページを作り、効果などを検証。来年1月には、全国の楽天IT学校参加校が学びの成果を発表する「楽天IT甲子園」にも出場の予定。