2015年(平成27年) 10月8日(木)付紙面より
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酒田市の南平田小学校(長岡均校長、児童288人)の子供たちが7日、学校脇の実習田で、伝統のハンコタンナ姿で稲刈りを体験した。
1993年から毎年、5年生が同市飛鳥の農業、土田治夫さん(54)のほ場10アールを借り、総合学習の一環で年間を通じて稲作を体験している。今年も春に自分たちで「つや姫」を手植えし、成長を観察してきた。
この日は5年生41人が参加。うち女子22人がかすりの着物にハンコタンナという伝統の装束に身を包んだ。土田さんから「春に5、6本ずつ植えたものが分けつし、30本ほどに増えた」など稲の成長に関する話や鎌の使い方などを聞いた後、田んぼに入った。
子供たちは1株ずつザクッ、ザクッと鎌で刈り、8株ほどを1束にしてひもで縛った。北方には先に初冠雪した鳥海山を望むすがすがしい晴天の下、楽しそうに取り組んでいた。
渋谷滝君(11)は「ひもを結ぶところとか難しかったが、ちゃんとできると達成感があり、楽しかった」、佐藤愛留さん(11)は「簡単だと思っていたが、意外に難しい。昔の人の大変さが分かり、ご飯もよりおいしく食べられる気がする」と話した。
刈り取った稲はくい掛けで天日干しした後、5年生が足踏み式脱穀機で脱穀。収穫感謝祭でおにぎりにして食べる予定。