2016年(平成28年) 7月28日(木)付紙面より
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酒田市飯森山二丁目の土門拳記念館(池田真魚館長)で、岩手県平泉町の中尊寺から移植した「中尊寺ハス(古代ハス)」が咲き始め、淡いピンクの花が来館者の目を楽しませている。
同記念館によると、古代ハスの種子は、同寺金色堂内にあった奥州藤原氏第4代・泰衡の「首おけ」から発見され、1998年におよそ800年ぶりに花を咲かせたという。
第3代・秀衡の妹とも側室ともされる「徳の前(徳尼公)」が、藤原氏滅亡に際して遺臣36人と共に落ち延び、その子孫が「酒田三十六人衆」となって酒田発展の礎を築いたと伝えられるように酒田と同寺は縁が深い。また、土門は同寺で数多くの作品を撮影していたことから、2012年に株分けが行われた。
ハスは現在、記念館入り口脇に置かれた鉢に植えられており、今年は今月21日に最初の1輪が咲いた。午前中に花を広げ、午後には閉じる。最初に開花したものは既に花を落としたという。
つぼみの状態になっているものもあり、同記念館では「7月下旬からがピークで、8月上旬まで楽しめそう。花が開いている午前中に観賞に来てほしい」と話していた。