2016年(平成28年) 9月3日(土)付紙面より
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庄内浜の底引き網漁が1日、解禁された。各漁港では、漁を終えた漁船が続々と帰港し、約2か月ぶりの水揚げ作業で活気づいた。
底引き網漁は、袋状の網を海底で引き回して魚を捕る漁法。庄内沖での漁期は9月から翌年の6月いっぱいで、魚の産卵期となる7、8月は資源保護のため禁漁。
鶴岡市の由良港ではこの日、未明から6隻が出港。同日午後3時半すぎごろから漁を終えた漁船が次々と帰港し、クチボソガレイ、ミズガレイ、ノドグロ、アンコウ、イカなどの魚箱の荷卸しを行った。その後、県漁協由良総括支所(佐藤善隆支所長)内で早速、魚の選別と箱詰め作業が行われ関係者は大忙し。第二千祥丸の佐藤栄一船長(53)は「台風の影響か、沖合はうねりがあった。久しぶりの漁は思ったようにはいかなかったが、初日としてはまずまず。今後に期待したい」と笑顔で話していた。
佐藤支所長によると、この日はクチボソガレイを中心に平年並みの漁獲量という。水揚げされたものは、同港で夕競りにかけられた後、翌2日から県内の店頭に並び始めるという。
2016年(平成28年) 9月3日(土)付紙面より
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来春、小学校統廃合で閉校する鶴岡市立加茂小学校(樋坂聡校長、児童41人)のヨット教室が1日、近くの加茂港で行われた。地元住民の協力を得て長年続いてきた伝統の授業だが、統合により今回が最後。児童たちは潮風をセールにはらませて“加茂っ子”らしく、気持ち良さそうに海面を疾走していた。
同校では海洋教育の一環として、地域特性を生かした学習の「ヨット教室」に取り組んでいる。夏から秋にかけて年間4、5回行われており、4年生以上が地元住民や教員の指導で1人乗り用のヨットを操船する。波が穏やかなら防波堤を越えて外海まで行くこともあるという。
この日の午後は5、6年生合わせて12人が教室に参加。地元住民から操船のこつや注意点などを聞いた後、それぞれヨットに乗り込み風を利用したり、自力でラダーをこいだりしながら港内でヨットを進めた。やや波があったため、外海手前の防波堤までの約600メートルを往復した。
ボートに乗り込んだ地元住民や教員に見守られながら、児童たちは潮風を体いっぱいに浴び、「大きな魚がはねた!」「気持ちいい」と歓声を上げていた。