2017年(平成29年) 1月27日(金)付紙面より
ツイート
冬の新たな観光資源として定着を図っている「庄内浜産天然トラフグお披露目会」が25日夜、鶴岡市のグランドエル・サンで開かれ、「食の都庄内」親善大使の料理実演などを楽しみながら地元で捕れる旬の味覚を味わった。
10年ほど前から庄内浜で捕れるようになったトラフグを、冬の寒ダラと並ぶ観光資源に育てていこうと、県庄内総合支庁が中心になってブランド化を推進。本年度は地元であまり食習慣がないことから地元飲食店での提供をアピールするキャンペーン(2月9日まで)を展開中。お披露目会は地元各界の関係者に味わってもらい、おいしさを広く発信してもらおうと同支庁と管内5市町で構成する「食の都庄内」ブランド戦略会議が主催した。
この日は政財界、大学、商工団体、漁業、食産業、観光、報道関係などから約100人が参加。齋藤稔支庁長は「来年からは地元定着と合わせ、ツアー造成など観光資源として活用していく。庄内で実際に捕れたトラフグを味わって、おいしさを実感してもらい発信してもらえれば」とあいさつ。庄内浜文化伝道師協会の石塚亮会長は「多様化の時代、タラもトラフグもとなれば」と期待を込めた。
この日はトラフグ25匹、計68キロを調達し、前菜のにこごりいくら載せや白子の茶わん蒸し、ひれ酒、てっちり(鍋)などにして提供。会食の合間には太田政宏シェフと土岐正富さんの2人が洋風のフリッターや空揚げを実演し提供。庄内沖での漁を紹介する映像なども披露され、新たな食の魅力に触れた。
「食の都庄内」サポーターの齋藤幸子さん(64)は「ぜいたく感を味わった。白子の茶碗蒸しなど一品料理でも気軽に食べられるようになれば」と話していた。