2018年(平成30年) 5月20日(日)付紙面より
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旧庄内藩校「致道館」の学風を受け継ぐ「少年少女古典素読教室」の開講式が19日、鶴岡市の致道博物館内の御隠殿で行われた。小中学生たちが8月上旬まで、「論語抄」の素読を通じて地域に息づく伝統の学風に触れる。
素読は致道館が奨励した学習法の1つで、中国古典の漢文を大きな声を出して読むのが特徴。教室は、同市が1968年度から2年間、当時の文部省の文化財愛護モデル地区に指定されたことをきっかけに始まり、半世紀続く。現在は市中央公民館、致道博物館、致道館文化振興会議が共催で毎年開催している。
今年は市内の小学4年から中学3年までの男女11人が受講。新規受講者は6人。初めて受講する「甲組」と2年目以降の「乙組」に分かれ、6月2日から7月下旬まで毎週土曜に学習。夏休み期間の7月30日―8月4日は午前5時40分から早朝素読に取り組む。
開講式には受講生と保護者、講師陣が出席。主催者側の前森淳子中央公民館長、橋本政之致道館文化振興会議会長が「論語の意味が今は分からなくても、その言葉は心の栄養になり、大人になると心に響いてくる」などと呼び掛け、それぞれあいさつ。子どもたち一人一人が「よろしくお願いします」と自己紹介した。
初めて受講する、ともに朝暘六小6年の佐藤聖礼(きあら)さん(11)と成田莉子さん(11)は「歴史の本を読んでいたら漢文を読める人はすごいということを知った。私も読めるようになりたい」「教室は楽しそう。早く覚えられるよう大きな声を出して頑張りたい」と話していた。