2019年(平成31年) 2月21日(木)付紙面より
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鶴岡市温海地域で限定販売される日本酒「摩耶山」の新酒発表会が19日、あつみ温泉の萬国屋で開かれた。関係者が出来栄えを確認して販売開始を祝うとともに、地域振興への寄与に期待を込めた。
清酒「摩耶山」は、温海地域の酒販店で組織する「酒徳会」(佐藤満也会長)が2005年から毎年販売。同地域越沢の棚田を潤す摩耶山麓の湧水「郷清水」で栽培された「はえぬき」を100%使用し、2018年の世界最大規模の酒類品評会インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)で年間最優秀酒蔵の評価を受けた東北銘醸(酒田市)に依頼して醸造。地元産米を使用した「ご当地の酒」として人気がある。
今年は、いずれも720ミリリットルで「しぼりたて」(税込み1080円)3500本、「にごり酒」(同1188円)1500本を20日から販売開始。原酒をたるの中で熟成させた「蔵出し原酒」は1000本を通年販売する。
発表会には酒徳会会員や地元の観光協会、商工会などの関係者ら約60人が参加。初めに佐藤会長が「酒徳会一丸となって売る覚悟。今年も県外からの問い合わせも多く頂いており、盛り上がりを感じている」とあいさつ。その後参加者たちは乾杯して新酒の出来栄えを確認した。同市早田出身で横浜市在住の会社員、佐藤由奈さん(27)は「このために帰郷。家族で毎年楽しませてもらっている。辛口ですっきり。地元の誇りを多くの方から楽しんでもらいたい」と話していた。
醸造元の東北銘醸の担当者によると例年以上に飲み応えのある出来。また、昨年のIWCでトロフィー受賞の初孫伝承生もと本醸造と酒米の由来以外は同じ製法で醸造しており、品質は折り紙付きという。
摩耶山の新酒や摩耶山ベースのカクテルなどが飲み放題になるイベント「第8回あつみ温泉・摩耶山新酒まつり」が3月2日(土)午後3時から、同温泉朝市広場で開かれる。抽選券付き前売り券は1000円(当日券1200円)。新酒まつりに合わせ、あつみ温泉の宿泊施設では当日の宿泊限定で特別プランも用意。JRあつみ温泉駅と会場間で無料のシャトルバス運行もある。翌3日(日)にはスピンオフ企画として、越沢そば打ち体験と東北銘醸酒蔵見学を盛り込んだツアーも開催。参加費1人4500円。
問い合わせはあつみ観光協会=電0235(43)3547=へ。