2019年(令和1年) 9月26日(木)付紙面より
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日本郵政は24日、酒田市飯森山三丁目の温泉宿泊施設「かんぽの宿酒田」を、来年3月31日に閉鎖すると発表した。閉鎖までは通常通り営業するという。
日本郵政は今年5月、全国のかんぽの宿のうち、収益性の悪い12カ所について12月20日で閉鎖する方針を発表。さらに今回、かんぽの宿竹原(広島県竹原市)を12月20日、同酒田、小樽(北海道小樽市)の2カ所を来年3月末でそれぞれ閉鎖すると発表した。
かんぽの宿酒田は1996年1月、酒田簡易保険総合レクリエーションセンター(後にかんぽの郷酒田)としてオープン。当初は簡易保険加入者のみ、2007年10月の郵政民営化以降は同保険加入のいかんにかかわらず利用可能となった。温泉入浴設備を備えた宿泊施設で、客室は39室、収容人数は150人。テニスコートやゲートボール場、フットサルなどができるドームなどを備え、周辺観光や地域住民の憩いの場、健康づくりの拠点などとして親しまれてきた。
渡辺健児支配人によると、日本郵政が閉鎖を公表した24日から、来年4月1日以降の利用は受け付けない。施設は原則として来年3月31日(日帰り入浴は同30日)まで通常通り営業する。従業員45人の処遇については「いずれ本社から話があると思うが、まだ具体的な話はない」という。
酒田市地域創生部の佐々木好信交流推進調整監は「市街地と周辺の観光地を結ぶ温泉宿泊施設であり、地元の観光誘客に影響が出ないかと心配。今後、民間への売却などを含め、推移を注視したい」としている。