2021年(令和3年) 2月19日(金)付紙面より
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酒田市の黒森小学校(船山和彦校長)の6年生10人が、地元に伝わる県指定無形民俗文化財・黒森歌舞伎、市内の名所・旧跡などを紹介する観光パンフレットを手作りし17日、市に寄贈した。市は、酒田駅前交流拠点施設「ミライニ」内の観光案内所などに配置、観光客から自由に持ち帰ってもらう。
新型コロナウイルス感染症による臨時休校が明けた昨春以降、総合学習を活用し同校6年生10人は3、4人ずつ3班に分かれ、今月の黒森歌舞伎正月公演での配布に向け、地元に伝わる民俗芸能とともに、日和山公園や山居倉庫、飛島といった市内の名所・旧跡、庄内米、砂丘メロンなどの特産品をまとめた観光パンフレットの作成を進めてきた。
自ら現地に足を運んだり、インターネットで調べるなどし各班がそれぞれ、色彩豊かなオリジナルパンフレット(B4判、3つ折・4つ折)を完成させ、まずは県内で黒森歌舞伎、酒田をPRしようと昨年10月の修学旅行の際、山形、米沢両市内で配布した。
新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、今月15、17の両日に黒森日枝神社で行われる予定だった黒森歌舞伎正月公演は中止に。パンフレットの配布もできなくなったことから、より多くの人に酒田の魅力を伝えたいという思いで今回、市に寄贈することにした。
この日は児童9人がミライニを訪問。代表3人がパンフレットの特長を説明した上で、同市の阿部利香交流観光課長に40部ずつ計120部贈った。阿部課長は「すてきなパンフレットをありがとうございます。多くの人が目にし、来年こそは歌舞伎を見たいと思う人が増えれば」と謝辞を述べた。
児童の一人、五十嵐遥都君(12)は「他県、県内他市町村の人から酒田、黒森歌舞伎に興味を持ってもらい、来年はぜひ正月公演を見に来てほしい」と話した。この後、児童たちは市職員の案内でミライニ内を見学した。