2022年(令和4年) 2月8日(火)付紙面より
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北海道から北陸にかけての日本海側を中心に記録的な大雪となっている。庄内では先月20日に庄内町、今月1日に鶴岡市、5日に酒田市と県庄内総合支庁が相次いで豪雪対策本部を設置した。鶴岡市内の道路沿いは「雪壁」が高くなり、優先道路に出る場合に左右の安全確認がしづらくなっている。道路幅も狭くなり、対面通行が難しい所も。各警察署は交通事故に十分注意するよう呼び掛けている。
鶴岡市豪雪対策本部によると、鶴岡公園南側観測地点の積雪は7日午前8時半現在98センチ。今冬は今月5日に最高値の102センチを記録した。大雪で先月11日に除排雪費用8億4600万円を追加補正。計14億881万円となったが、それでも不足が予想されるため、近く2回目の補正が行われる見通しだ。市はブルドーザーとロータリー車計277台、歩道除雪専用車35台を回転させ除雪作業に当たっている。
特に今冬は、路肩に積もり重なった雪が高い壁となり見通しが悪い状況に。鶴岡市昭和町から東原町にかけての県道沿いは、約150センチから高い所で200センチを超えている所もある。信号機のない十字路・丁字路交差点では車のフロントガラス近くまで顔をせり出して安全確認しなければならない場所もあり、状況によっては接触事故の危険性をはらんでいる。
鶴岡警察署によると、今年1月の交通事故の発生は119件。このうち人身事故は45件(負傷者54人)で、昨年より12件増加した。主な発生場所は7割近くが交差点で、追突事故が多かった。交通課署員は「雪壁で歩行者が車道を歩く姿が見られる。転倒するかもしれない、と危険予測して運転することが大切」と安全運転を求めている。
7日昼前に大東町で除雪作業をしていた市民は「これだけ車道の雪壁が高くなった記憶はここ数年ない。車で大通りに出るときが危ないと感じる」と話していた。