2022年(令和4年) 7月5日(火)付紙面より
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沿岸部の森林環境を整え、海の魚の生育を促す「魚の森づくり」が2日、鶴岡市油戸の「魚の森」で行われた。参加した小学生らがカシワなどの苗木の植樹、ヒラメの稚魚の放流を行った。
油戸漁港南側の丘陵地にある魚の森は、広さ約1・6ヘクタール。県の「魚の森づくり」モデル事業の助成を受け、1997年に整備された。市が毎年この時期にボランティアを募り、下刈や苗木の植樹を行ってきた。これまでにクロマツやカシワ、アキグミなど約3100本が植えられた。
この日、地元住民や鶴岡緑の少年団、加茂水産高校の生徒、市職員など約80人が参加した。市農山漁村振興課の職員から「森の木々を育てることで山崩れを防ぎ、川の濁りを防ぐ。森から生まれた水は魚を育むきれいな海につながる」などの説明を聞き、魚の森にアキグミ10本、カシワ7本、ネムノキ3本の苗木を植樹。その後油戸海岸へ移動し、県栽培漁業センター(同市三瀬)から提供された生後約70日のヒラメの稚魚(体長約4センチ)を放した。
朝暘一小の長南幸樹君(10)は「これから自分が成長していくように、木も一緒に育ってくれたらうれしい。ヒラメは大きくなって戻ってきてもらっておいしく食べたい」と話した。
魚の森づくりは、同市の堅苔沢と鼠ケ関でも行われた。