2024年(令和6年) 4月21日(日)付紙面より
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鶴岡市の致道博物館(酒井忠順館長)にある国指定重要文化財「旧西田川郡役所」のリニューアルオープンを前に19日夜、クラウドファンディング(CF)の協力者を対象にした特別内覧とプロジェクションマッピングが行われた。参加者が一足早く展示内容がリニューアルされた施設内の展示物を見学するとともに、明治初期の白亜の擬洋風建築の外壁に映し出された鮮やかなプロジェクションマッピングの映像を楽しみ、“特別な夜”に浸った。
旧西田川郡役所は5年前の山形県沖地震で被害を受け、災害復旧の応急耐震補強・修理工事のため2021年6月から公開を中止。今月27日(土)に3年ぶりに再公開される。同博物館は再公開に向けCFに挑戦し、全国から1500万円超の支援が寄せられた。一新した常設展示では、1階に日本を代表するドールハウス作家の故・礒貝吉紀さんから寄贈された西洋関連の作品28点や、極小雛(ひな)道具研究家・川内由美子さんから寄贈された約2000ピースの欧州アンティークミニチュア洋食器を展示。2階に庄内の歴史を伝える各種考古資料を展示した。
特別内覧には同市の佐藤勝悦さん(86)と五十嵐優子さん(58)親子が参加。展示物について学芸員から詳しく説明を受けた後、郡役所の前庭に出て、今月に再始動した大時計や花火を題材にした7分間の色鮮やかなプロジェクションマッピングを観賞した。五十嵐さんは「1階の展示は、これまでのイメージからがらりと変わり、洋風の建物にとても合っていて楽しくて、子どもや女性も何度でも訪れたくなる内容。プロジェクションマッピングもすごくきれいで、親子ですてきな夜を過ごせました」と話した。
地元関係者向けに20日夜も特別内覧とプロジェクションマッピングを実施した。