2025年(令和7年) 5月20日(火)付紙面より
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優れた日本画を多く有する新見美術館(岡山県新見市)が所蔵する作品を広く紹介する企画展「新見美術館コレクション―珠玉の日本画展」が17日、酒田市美術館で開幕、初日午前は新見美術館学芸員によるギャラリートークも行われ、大勢の市民らが聴き入った。
新見美術館は、新見市出身で「最後の文人画家」と称される富岡鉄斎(1836―1924年)の研究家として名をはせた横内正弘さん(故人)から寄贈を受けた300点余を軸に現在、日本画など約1300点を所蔵。中心をなす鉄斎作品77点は特に高い評価を受けている。
学芸員相互の交流で、東北地方で初となる館外展が実現。鉄斎、竹内栖鳳(1864―1942年)、川合玉堂(1873―1957年)、平山郁夫(1930―2009年)はじめ近―現代を代表する日本画家の作品70点を展示している。
鉄斎の作品では山水や花鳥、人物など幅広いモチーフを扇に描いた「可附一笑(かふいっしょう)」シリーズ10点、滑らかな筆致が水墨画のような趣の「富嶽図」が並ぶ。戦前に描かれた栖鳳の「家鴨」はユーモラスなカモの表情が楽しい。初日午前、新見美術館学芸員の徳山亜希子さんが来酒し、作品と画家をそれぞれ解説、市民ら約40人が聴き入った。
会期は6月29日(日)まで。最終日にも徳山さんが作品を解説するほか、6月8日(日)午後2時からミュージアムコンサートが開かれる。問い合わせなどは酒田市美術館=電0234(31)0095=へ。
2025年(令和7年) 5月20日(火)付紙面より
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鶴岡市子どもまつりが18日、鶴岡市のつるしんアリーナ小真木原を主会場に行われた。幼児や小学生を連れた家族が訪れ、多彩な体験イベントに歓声を上げた。
毎年、子どもの健やかな成長を願おうと市青少年育成推進員連絡協議会や市民生児童委員協議会連合会など関係20団体のメンバーが実行委員会を組織して開いている。今年で51回目。主会場のつるしんアリーナ小真木原には▽一輪車教室▽昔なつかしい遊び▽水彩ぬりえ▽親子で遊ぼう楽しい工作▽宇宙飛行士テストに挑戦▽紙芝居―といったコーナーが設けられた。
この日は「念珠関辨天太鼓子供会」の力強い演奏で幕開け。午前10時のオープン前から大勢の家族連れが詰めかけ、各種コーナーを楽しんだ。
このうち鶴岡高専の「カラフルな人工イクラの作成」ではポリアルギン酸ナトリウムを含んだ液をもとにしたカラフルな人工イクラを試験管に入れたオブジェを制作。鶴岡高専の学生のアドバイスを受けながら科学の楽しさを知った。鶴岡公園の内堀ではカヌー体験も行われた。
2025年(令和7年) 5月20日(火)付紙面より
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「お山王はん」と親しまれている鶴岡市山王町の山王日枝神社(武田紘宮司)で18日、春の例大祭が行われ、古式にのっとった儀式や「お鉾(ほこ)様」の宮入りが執り行われた。
同神社の例大祭は、戦国武将の最上義光が社殿を造営した1611(慶長16)年、義光自らが当宿(とうやど)を務めて始まったとされる。氏子のうち旧町で七日町、下肴町、八間町、荒町の5地区を「町方」、旧村で大宝寺、文下、茅原、本田、荒井京田、覚岸寺の6地区を「郷(ごう)方」として、それぞれが回り番で当宿を担っている。今年の当宿は、町方を吉野隆一さん(71)=荒町、郷方を佐藤武さん(71)=文下=が務めた。
本祭の18日は午後1時半から町方と郷方の双方が一緒になって杯事を行う「入合(いりあい)式」、神の依(よ)り代の梵天の「お鉾様」を宮入りさせる前の杯事「宮ノ上の直会」を行った。引き続き町方、郷方の順で、お鉾様を納めた木箱を背負った人を中心に境内をくねり、本殿にお鉾様を運び入れ、例大祭を締めくくった。
また午前10時から本殿で行われた例祭の祈とうに先立ち、先月まで38年間にわたって同神社境内の清掃奉仕に尽くした佐藤徳子(のりこ)さん(81)=同市家中新町、佐徳常務取締役=に、神前で武田宮司から功労をたたえる感謝状が贈られた。
佐藤さんは毎月1日と15日の早朝、境内の掃き掃除を続けたほか、環境整備にも尽力。感謝状を手に「80歳までは続けたいと思っていたので、先月17日の81歳の誕生日で終えることにした。境内には大ケヤキもあって、落葉の時季は大変。社員にも手伝ってもらいながら続けることができた」と話した。
2025年(令和7年) 5月20日(火)付紙面より
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荘銀タクト鶴岡で18日、キッチンカーやマルシェ、パフォーマンスグループが大集合したイベント「こんにちは、タクト!」が開かれ大勢の市民でにぎわった。
荘銀タクト鶴岡がオープンした2018年の当時から有志が実行委員会(渡部恵委員長)を組織。市民が楽しめる多彩なイベントを企画し、親しみが持てるタクトにしようと定期的に開いている。
今回は8台のキッチンカーが集合。マルシェは沖縄料理、おにぎりやパンの専門店のほか、手相占い、創作細工、クラフトなど24のコーナーがずらりと会場に並んだ。パフォーマンスでは荘内金管合奏団、アンサンブルmieux、鶴岡一中合唱団ドルチェなどのグループが合唱や演奏を披露した。
この日は天候に恵まれたこともあり、オープン前から大勢の市民が訪れ、マルシェで買い物を楽しんだりパフォーマンス鑑賞を満喫していた。次回の「こんにちは、タクト!」は「出張こんタク!」と題して10月13日に藤島で行う。