2019年(平成31年) 4月24日(水)付紙面より
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鶴岡市の羽黒山中にたたずむ国宝・羽黒山五重塔の内部特別拝観が昨年に引き続き、大型連休から始まる。令和元年を奉祝し、御朱印帳には「令和元年 奉祝 御代替(みよがわ)り」を押印し、羽黒山五重塔の御朱印は限定日に金の御朱印となる。昨年の特別拝観には半年間で約14万人が訪れており、出羽三山神社(宮野直生宮司)は昨年以上の来訪者を見込む。より快適な環境で参拝してもらおうと期間中、五重塔の参道に雨よけ通路、随神門前には仮設の御朱印所を整備した。
羽黒山三神合祭殿の再建200年記念事業、今秋に本番を迎える新潟県・庄内エリアデスティネーションキャンペーン(DC)事業として昨年に引き続き行われ、期間は27日(土)から11月30日(土)まで。
五重塔は初重(1階)の内部を公開するとともに、二重(2階)部分には外部から上がる仮設階段を設け、こけらぶき屋根に渡した所から心柱などの内部構造を見ることができるようにした。
今年は新たに、心柱を中心とする五重塔の内部構造を360度映像で体感できるVR(仮想現実)ゴーグルを現地に用意した。参道には雨よけの屋根付き通路を設け、羽黒山や庄内地方の魅力を映像で伝える大型パネルを7月ごろまでに設置予定。
羽黒山五重塔の御朱印は「五重塔」にちなんで5月中と毎月5の付く日は金色の文字で記帳が行われる。随神門前には羽黒山五重塔と天地金神社の仮設の御朱印所と羽黒山斎館の出店を設置。三神合祭殿再建200年記念のオリジナル御朱印帳など出羽三山関連の物品や土産品を扱う。
羽黒山頂の出羽三山神社儀式殿では昨年に引き続き、第75代覚諄(かくじゅん)別当にまつわる羽黒三所大権現などの秘仏も公開する。
五重塔の拝観料は500円(祈祷(きとう)料を含む)。羽黒三所大権現などの秘仏の拝観料は300円。共通券は700円。問い合わせは同神社=0235(62)2356=へ。
2019年(平成31年) 4月24日(水)付紙面より
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鶴岡市のあつみ温泉の旅館や観光協会、NPO、大手旅行会社が連携した「あつみ温泉せせらぎ夜桜・宵まつり」が22日、同温泉街で行われた。見頃となった夜桜のライトアップや、伝統芸能の屋外上演、3旅館貸し切りの湯巡りなど温泉街全体をイベント会場にして、約500人の旅行客をもてなした。
萬国屋、たちばなや、久遠の3旅館と、地元NPOの自然体験温海コーディネット、あつみ観光協会、クラブツーリズム(東京都、小山佳延社長)で実行委員会をつくり、地域を挙げたPR効果を期待して初開催したイベント。
山五十川歌舞伎や温海嶽熊野神社の獅子舞、念珠関辨天(べんてん)太鼓といった温海地域の伝統芸能、地元自治会女性部による花笠の上演・披露をはじめ、地元海産物や名物を販売する屋台、地酒の飲み比べやアル・ケッチァーノの奥田政行シェフ監修の料理提供、出羽三山の山伏練り歩き、スタジオセディック庄内オープンセットが協力した殺陣の披露などが企画され、温海のみならず、山形・鶴岡の観光の魅力に触れられる内容になった。
当日は午後3時からスタート。闇が深まると、幻想的に照らし出された夜桜や温海川のせせらぎが温泉街の風情を演出。全国各地から訪れた旅行客は、各種催しや湯巡りを楽しんだ。
実行委員会メンバーの一人、あつみ温泉たちばなやの佐藤鉄平専務取締役は「3旅館貸し切りはおそらく初の試み。踊りや地元住民の方との交流など積極的に楽しんでくれたようで、街全体の魅力PRに手応えを感じた」と話していた。