2023年(令和5年) 12月10日(日)付紙面より
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鶴岡市の東栄小学校(門崎由紀校長、児童67人)で8日、伝統の「獅子踊り引き継ぎ発表会」が行われ、6年生から4―5年生へと獅子頭が引き継がれた。
同校では学区内の添川、東堀越の両地区で江戸時代から続く伝統芸能「獅子踊り」を1992年度から学校教育活動に取り入れている。
獅子頭の形や太鼓のリズムに違いはあるが、両地区とも一人立ちの獅子で、太鼓を打ちながら勇壮に踊るのが特徴。児童は二手に分かれ、1―2年生は竹竿をばちでたたいてリズムを学び、3年生で太鼓、4年生で踊りの一部を習い、5―6年生で太鼓と踊りのすべてを習得している。今年も10人の6年生が中心となり、地区住民から指導を受けてきた。
引き継ぎ発表会には、保護者約50人や指導者ら約20人が同校を訪問。初めに、獅子頭や藍色のはかまを身に着けた6年生が両地区の踊りをそれぞれに披露。続いて行われた獅子頭の引き継ぎでは、6年生が「大きな声で堂々と踊って」など応援の言葉を掛けながら4―5年生の頭に獅子頭をかぶせた。その後、1―5年生が舞を披露し、伝統を受け継ぐ決意を新たにした。
添川の頭(かしら)(リーダー)の本間心凛(こりん)さんは「入学式で初めて見て憧れた獅子踊り。今日は最後なので精いっぱい踊った」、東堀越の頭の安部希歩(あんべのあ)さんは「お世話になった地域の人や優しく教えてくれた上級生に感謝。気持ちを込めて悔いなく踊れた」と話していた。