2025年(令和7年) 4月23日(水)付紙面より
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出羽三山神社神職養成所(所長・阿部良一出羽三山神社宮司)の入所禊(みそぎ)が21日朝、羽黒山中を流れる祓(はらい)川で行われた。男女2人の入所生が冷たい川に入り心身を清めた。
2人は金澤厚成さん(20)=札幌市=と廣瀬愛さん(20)=尾花沢市。ともに故郷の神社で宮司を務めている父親を支えようと養成所に入った。
この日は午前7時に羽黒山頂の合祭殿を駆け足で出発。祓川にたどり着き「鳥船神事」で体を温めた後、月山から注ぐ雪解け水に肩まで入って穢(けが)れを払う「大祓(おおはらえ)」の言葉を唱えた。
禊を終えた金澤さんは「とても冷たかった。出羽三山神社でしっかり学び地域の方に信頼される神職になれるよう頑張りたい」、この春、福祉の専門学校を卒業したばかりの廣瀬さんは「体が痛くなるし、流水に押し戻されないようにするのが精いっぱいだった。将来は宮司の父を手助けしながら介護職に携わりたい」と話した。2人は今月15日に入所した。2年間、座学や例大祭を経験し、神職としての心と所作を身に付ける。