2025年(令和7年) 4月25日(金)付紙面より
ツイート
酒田市名誉市民で世界的写真家の故・土門拳さん(1909―90年)のスナップショットに着目した企画展「土門拳のスナップショット!」が、同市飯森山の土門拳写真美術館(旧土門拳記念館、佐藤時啓館長)で開かれている。
被写体に気付かれないままに瞬間を切り取るといわれる土門さんの「スナップショット」。下積み時代からこだわり、後のリアリズム写真運動にもつながったとされる作品約150点を8章構成で年代を追って紹介している。
子どもが被写体の作品が多く、中でも1953年に東京都江東区で撮影した「おしくらまんじゅう」は、子どもたちが大勢集まり体をくっつけて遊ぶ様子を捉え、服装や髪型から昭和中期の時代背景が見て取れる。カメラに向けられた無邪気な笑顔がとても印象的。
スナップショットと倫理について苦悩を述べている土門さんの言葉などのほか、新たに寄託された写真や作品掲載雑誌なども初展示している。展示は7月6日(日)まで。土門さん直筆の書や手紙を紹介した「墨と黒―書とモノクローム写真」展も同時開催。
関連イベントとして期間中、26日(土)はツルオカ・ミーティング・ジャズコンサート実行委員会によるナイトミュージアムコンサート、29日(火)は小・中学生対象のこども写真教室、来月31日(土)は酒田東、酒田西、酒田光陵書道部による高校生書道パフォーマンスなどが行われる。予約・問い合わせは同館=電0234(31)0028=へ。