2025年(令和7年) 4月27日(日)付紙面より
ツイート
老朽化などに伴い解体された舞鶴公園(酒田市麓)の遊具「タコの滑り台」が生まれ変わり25日、現地で八幡保育園(齋藤真智子園長)の園児たちを招いてお披露目会が行われ、子どもたちの元気な声が青空に響いた。
初代タコの滑り台は1970年に八幡町(当時)が設置。トンネルや四方八方に伸びる滑り台などが子どもたちから人気を集め、いつしか公園の愛称が「タコ公園」と呼ばれるほど、同公園のシンボルとして地元住民に愛されてきたが、老朽化、安全基準更新などで解体することに。公園を管理する市整備課で、八幡地域の園児・児童を対象に、新たに複合遊具を新設するかタコ遊具を再設置するかアンケートを募ったところ、タコ遊具を希望する声が多かったことから生まれ変わらせることを決定。昨年9月には地元の高校生や園児らが寄せ書きを行い、別れを惜しんだ。
同12月の解体作業を経て、今月24日に「2代目」が完成。新たな遊具は高さ4・5メートル、幅10・9メートル、奥行き5・6メートルで、初代の形状を残しつつ、▽登り口を昇降ステップから階段とホールドクライムに変更▽滑り口にゴムチップ舗装を設置▽落下防止として壁面の高さを70センチに▽滑り台とトンネルの交差箇所をなくす―などの安全面が向上した。
お披露目会には同園の年長・年中園児24人が手作りしたタコのかぶり物を着けて参加。同課の土井勝課長が「先代のタコさんはこの場所で54年間子どもたちを見守ってくれた。新しいタコさんもきっと皆さんを見守ってくれると思うので、仲良く楽しく遊んでください」と呼びかけた後、園児を代表し年長の小野湊大(みはる)君(5)と加藤凜ちゃん(5)の2人が工事施工を担った阿部建設(同市、阿部正志代表取締役)の阿部力専務取締役と共にテープカットを行った。
子どもたちはわれ先にと遊具に登り、滑り台やトンネルくぐりなど全身で楽しんでいた。年長の池田陽莉(ひより)ちゃん(5)は「新しいタコさんはかわいい。上に登った時の眺めが楽しかった。家族みんなと遊びに来たい」と笑顔で話した。