2025年(令和7年) 4月27日(日)付紙面より
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県は25日、県産米新品種「山形142号」の名称について、公募の結果「ゆきまんてん」に決まったと発表した。収穫性に優れ夏場の高温に強い特長を持っており、2027年のデビューを目指す。
ゆきまんてんは、鶴岡市藤島の県農業総合研究センター水田農業研究所で2012年に開発がスタート。高温に強い県産品種「雪若丸」を母に、早生系で良食味の「山形122号」を父に交配して誕生した。高温耐性は9段階中、上から4番目の「やや強」。雪若丸や県産ブランド米「つや姫」と同じレベルで、はえぬきより1段階高い。はえぬきと比べて穂数は同程度だが玄米千粒重は重く、粒が大きい。また、1アール当たりの収量ははえぬきより1割ほど多い。草丈は長く、出穂・成熟期はほぼ同じ。粒は白さが際立ち、しっかりした食感で食味ははえぬきより高い評価を得ている。
名称は今年2月、県内の小中学生を中心に募集し、寄せられた3112件の中から吉村美栄子知事や県農林水産部担当者が選んだ。「ゆきまんてん」は村山市の小学5年生が考案したもので、「雪のように真っ白で、おいしさも満点、笑顔も満点」という思いが込められている。
25日の定例記者会見で名称を発表した吉村知事は「白くて大粒、おいしいという特長をよく表している。みんなが笑顔になれるようなとてもすてきな名前を考えてもらった」と述べた。県は今後、生産や流通、販売など関係者の意見を聞きながら、販売や宣伝の方針を検討する。